債券上昇、20年入札結果順調で買い優勢-過度なフラット化に警戒感も

更新日時
  • 20年債利回り一時0.36%、30年債利回り0.47%まで低下
  • 20年債入札はやや予想以上というところもある-岡三証

債券相場は上昇。この日実施の20年債入札は予想以上に順調との指摘が聞かれ、超長期ゾーンを中心に買いが優勢となった。早期追加緩和観測の後退などで地合いが悪化していた中期ゾーンにも買いが入り、相場全体を押し上げた。

  25日の長期国債先物市場で中心限月12月物は、前日比2銭高の151円77銭で取引を開始し、直後に売りが優勢になると、4銭安まで下落した。午後は20年債の入札結果を受けて水準を切り上げ、14銭高の151円89銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「入札が好調だった。やや予想以上というところもある。その分強くなっているという状況」と話した。ただ、「超長期国債は、入札が好調で需要がある程度見込めるとはいうものの、上値をどんどん買うという展開になるかというとちょっと難しい」との見方も示した。

  現物債市場で新発20年物の158回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低い0.37%で開始し、入札結果発表後に0.36%と4日以来の水準まで下げた。新発30年物の52回債利回りは一時2bp低い0.47%まで低下後、0.485%に戻している。新発40年物の9回債利回りは2bp低い0.55%を付けた後、0.57%に戻している。

  長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは0.5bp高いマイナス0.055%で開始し、マイナス0.065%に下げた。新発2年物の369回債利回りは1bp高いマイナス0.24%まで上昇したが、その後は買いが入りマイナス0.255%に低下。新発5年物の129回債利回りも0.5bp高いマイナス0.19%から、マイナス0.20%に水準を切り下げた。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「10年超と10年以下では雰囲気が違う。10年超は金利水準が高い方に行っていたので、下値懸念が少なく、買いやすさがある。皆がキャリーロールダウンに注目している影響もある。10年以下は追加緩和観測の後退が響いている」と述べていた。

20年債入札

財務省

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  財務省が発表した表面利率0.5%の20年利付国債の入札結果によると、最低落札価格は102円45銭と予想を5銭上回った。小さければ好調さを示すテール(最低と平均落札価格の差)は7銭と前回の10銭から縮小。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.49倍と前回の3.33倍から上昇した。平均落札利回りは0.364%、最高落札利回りは0.367%と、ともに前回から低下した。

20年利付国債の入札結果はこちらをご覧下さい。

  新発20年債利回りは9月末に0.33%、新発30年債利回りは0.42%まで低下したが、その後日銀が超長期ゾーンの国債買い入れオペを減額したことなどから水準を切り上げた。長期金利はマイナス0.09%まで低下した後に国債買いオペが減額された。

  野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「前回のオペ減額は政策委員会が目標としている10年債金利がゼロ%から離れ、マイナス0.10%を試す流れであったため、ある程度予想できた。悩ましいのは、10年が現状のままマイナス0.10%を上回って推移し、超長期ゾーンだけが前回高値を試しに行くような場合だ」と指摘した。

  大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジストは、「今後時間をかけて水準をじりじりと切り下げ、9月末に付けた0.33%付近まで下げる可能性がある」と話した。

  岡三証の鈴木氏は、「日銀のフラット化の限度がどこかみたいな話になってくるかもしれないが、基本的には0.3%くらいまで。20年債利回りは、10年債にプラス0.4ポイント程度というところ。このくらいのところであれば、特に問題ない。それより少し縮まると、過熱気味という感じになるかもしれない」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE