10月24日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ボラティリティ指数が年初来低水準-米大統領選控え

  24日のニューヨーク外国為替市場では、為替のボラティリティを示す指数が年初来低水準に下げた。市場が向こう数カ月における米利上げを十分な確率で織り込んでいるとの観測が背景にある。また米大統領選での支持率で民主党候補ヒラリー・クリントン氏が、共和党候補ドナルド・トランプ氏に対するリードを広げ、政治面での不透明感が後退していることも手掛かり。

  世界の為替の変動性を測る指標は低下。フェデラルファンド(FF)金利先物に織り込まれる12月の米利上げ確率は70%となっている。この日ドルは7カ月ぶり高値付近でもみ合いとなった。

  先物市場に織り込まれる年末までの米利上げ確率は、1週間前は66%だった。この算出は利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利が0.625%になるとの仮定に基づく。

  HSBCホールディングスの米通貨戦略責任者、ダラフ・マー氏(ニューヨーク在勤)氏は「ドルは既に十分動いており、ドルを過度に積極的に追うことに市場が若干慎重になる段階に行き着くとの認識が広がっている」と指摘。「現時点では市場はなおユーロを上昇局面で売ってドルを買う取引、またはドルがやや下げたところで買って円を売る取引を選好している。ただ、どちらの方向にも大きく振れることはないだろう」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、JPモルガン・チェースのグローバルFXボラティリティ指数は前週末比9.3%低下し、昨年12月8日以来の低水準。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。

  ドルは対円で0.4%高の1ドル=104円18銭。  

  23日発表されたABCニュースの世論調査によると、米大統領選で投票を行う可能性が強い有権者のうち、クリントン候補の支持率が50%、トランプ候補の支持率は38%となった。また19日に発表されたブルームバーグ・ポリティクスによる全米世論調査では、クリントン、トランプ両氏だけの争いと仮定した場合、支持率はクリントン氏が50%、トランプ氏が41%となった。

  スイスクオート・バンクの市場戦略責任者、ピーター・ローゼンストライヒ氏は、クリントン氏のリード拡大に伴い、ドル指数のボラティリティは11月に向けて「低下が続く」と予想。「相場を大きく動かすには材料が必要だ」と続けた。
原題:Currency Volatility Falls to Lowest This Year Before U.S. Vote(抜粋)

◎米国株:上昇、M&Aが相次ぎ楽観強まる-予想上回る決算も

  24日の米株式相場は上昇。決算が発表される中、企業の買収・合併(M&A)が相次ぎ、楽観的な見方が強まった。

  ロックウェル・コリンズやTDアメリトレード・ホールディングが買収を発表。TモバイルUSは決算が予想を上回った。

  ジョーンズトレーディング・インスティテューショナル・サービシズのグローバル市場ストラテジスト、ユーセフ・アッバシ氏は「世界的にモメンタムがあり、米国でM&Aが明らかになったため、株価は上昇した。それは現在の市場の買い意欲と企業のM&A意欲を示唆している」と述べた。

  S&P500種株価指数は0.5%高の2151.33で終了。ダウ工業株30種平均は77.32ドル(0.4%)高い18223.03ドルで終えた。

  AT&Tは純債務を含め、1087億ドルでタイムワーナーを買収する計画。21日以降に発表されたM&Aの総額は1240億ドル近くなった。BEエアロスペースは16%高。ロックウェル・コリンズはBEを64億ドル(約6650億円)で買収することで合意した。金融株は6週間ぶり高値を付けた。TDアメリトレードと同社の筆頭株主は、米オンライン証券会社スコットトレード・ファイナンシャル・サービシズを買収することに合意した。

  ブルームバーグがまとめたデータによれば、M&Aは加速しているものの、第4四半期の平均プレミアムは28%と、2年ぶりの低水準となっている。

  ロバート・W・ベアードの機関投資家担当株式セールストレーダー、マイケル・アントネッリ氏は「顧客はM&Aの発表を望んでいる。企業が将来をなお楽観していることを意味するからだ」と指摘した。

  フェデレーテッド・インベスターズの運用担当者、スティーブ・キアバローン氏は、成長の伸びはさえないものの、多くの企業で手元資金が潤沢なことから、投資家を満足させるには増資やインフラ投資に動くよりも買収の方が説得力のある方法だと指摘。「株価が最高値近辺にあるときは自社株買いの増分値を考える必要がある。賢明で思慮に富んだM&Aである限り、現金の使い道としては自社株買い拡大よりも良い方法だ」と語った。

  その他の個別銘柄としては、Tモバイルが9.5%上昇し、9年ぶりの高値。同社の利益は予想を上回った。ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングスは一時3.7%上昇したものの、伸び悩んだ。中国の海航集団(HNAグループ)は、ヒルトンの株式約25%をブラックストーン・グループから約65億ドルで取得する。
原題:Stocks Advance Amid Takeover Deals, Earnings; Treasuries Decline(抜粋)
Stock Bulls Look Past Lower Premiums and Stay Sold on Dealmaking(抜粋)

◎米国債:下落、PMI統計で1年ぶり高水準-年内利上げ観測強まる

24日の米国債は下落。朝方発表された10月の米製造業購買担当者指数(PMI)が2015年以来の高水準に上昇し、米国での年内利上げ観測が高まった。利回り曲線は4日ぶりにスティープ化した。

  MUFGセキュリティーズアメリカのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス氏(ニューヨーク在勤)は「PMI統計は予想よりも若干良好だった」と述べ、「明るい兆しだ。製造業の復活を望んでいる。市場参加者は米当局による12月の利上げをより一層確信している」と続けた。

  先物市場動向によると、トレーダーは12月までの利上げ確率を約70%織り込んでいる。1週間前は66%だった。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ決定を見込む確率は19%となっている。セントルイス連銀のブラード総裁は、12月利上げの可能性が最も高いことを示唆した上で、米国の金利は数年にわたり極めて低い水準にとどまるだろうと述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前営業日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.76%。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)価格は97 20/32。

  5年債と30年債の利回り格差は約1.24ポイントのスティープ化となった。
原題:Treasuries Fall as Manufacturing Gauge Climbs to One-Year High(抜粋)

◎NY金:下落、銀は工業用需要見通し改善で2週間ぶり高値

  24日のニューヨーク貴金属市場では銀先物が上昇し、約2週間ぶりの高値となった。欧州の製造業指標が域内経済の持ち直しを示唆、工業用金属の需要見通しが明るくなった。

  RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジスト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「欧州製造業における活力の兆しは、ユーロ圏経済にとって転換点となり得る」と指摘。「銀のような金属がやや上昇し始める局面かもしれない」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の銀先物12月限は前週末比0.6%高の1オンス=17.604ドルで終了。一時は17.89ドルと、日中ベースで5日以来の高値をつけた。

  金先物12月限は0.3%安の1オンス=1263.70ドル。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムは上昇した。
原題:Silver Rises to Two-Week High in Bet on Improved Industry Demand(抜粋)

◎NY原油:反落、イラクが減産対象からの適用除外を求める

  24日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反落。石油輸出国機構(OPEC)第2位の産油国イラクが生産削減の適用除外を求めたため、減産の最終合意が危ぶまれ、売りが優勢になった。

  トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)のシニアアナリスト、ジーン・マクギリアン氏は「イラクはOPECの合意にさらに冷や水を浴びせている。来月の会合が開催されるまで、ニュース主導の相場展開が続くだろう。モメンタム反転の兆候や世界的な供給過剰が解消に向かっている兆しはまだ見当たらない」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前営業日比33セント(0.7%)安い1バレル=50.52ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント原油12月限は32セント(0.6%)安の51.46ドル。
原題:Oil Declines as Iraq Seeks Exemption From OPEC Production Curbs(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-ディフェンシブ銘柄に売り、銀行株は高い

  24日の欧州株式相場はほぼ変わらず。銀行株が上げたものの、ディフェンシブ銘柄が終盤に売りを浴びた。

  7-9月期に14%増益となったオランダのロイヤル・フィリップスは4.2%上昇。スペインのバンキアとカイシャバンクが買われるなど銀行株は、ストックス欧州600指数を構成する業種別指数の中で最も大きく上げた。一方、スイスのネスレを中心に食品株は値を下げた。ヘルスケア株も総じて安く、英アストラゼネカは大きく下げた。

  ストックス600指数は前週末比0.1%未満下げて344.26で終了。朝方発表されたユーロ圏総合購買担当者指数(PMI)が年初来の最高を記録したことを追い風に、同指数は一時0.8%高となった。

  ルツェルン州立銀行(スイス)のトレーダー、ベンノ・ガリカー氏は、「好調な滑り出しを受けて、取引終了前に利益確定の動きが出た」とし、「ネスレの様なディフェンシブ銘柄はより割高な銘柄よりややパフォーマンスが悪かったが、決算面では良い1週間となり得る」と語った。
  
  スペインのIBEX35指数は1.3%高と、西欧市場の主要株価指数の中で上昇率首位となった。最大野党・社会労働党の指導部は与党・国民党を率いるラホイ首相の続投容認を決めた。
原題:Europe Shares Little Changed as Defensive Selloff Offsets Data(抜粋)

◎欧州債:スペイン国債が上昇、政治と経済めぐるリスク後退で需要増

  24日の欧州債市場ではスペイン国債がポルトガル国債とともに上昇した。政治と経済をめぐるリスクが後退したことを背景に、両国債への需要が高まった。

  スペイン10年債のドイツ債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は5営業日ぶりに縮小。最大野党・社会労働党の指導部が23日、与党・国民党によるラホイ政権成立の容認で一致したことが手掛かり。ポルトガル10年債利回りは6週間ぶり低水準に低下した。格付け会社DBRSが同国の格付けを投資適格級に据え置き、引き続き欧州中央銀行(ECB)の資産購入プログラムの対象銘柄にとどまったことが好感された。

  フランス10年債利回りは一時、3週間ぶり低水準。S&Pグローバル・レーティングスは同国の格付け見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げた。2年前に指摘した同国経済の下振れリスクが現実化しなかったことを理由に挙げた。

  クレディ・アグリコルCIBの金利ストラテジスト、オーランド・グリーン氏(ロンドン在勤)は「先週末にかけて、いくつかのリスクが注目されていた」と述べた上で、「だが、フランスの格付けリスクが和らいだのに加え、重要視されていたDBRSのポルトガル格付け見直しが据え置きとなった。これがソブリン債のスプレッド縮小を後押しした」と語った。

  ロンドン時間午後4時5分現在、スペイン10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.10%。一時は12日以来となる1.05%まで下げた。同国債(表面利率1.3%、2026年10月償還)価格は0.16上げ101.90。

  ドイツ10年債利回りは2bp上昇し0.03%。スペイン債とのスプレッドは107bpとなった。21日は9月2日以降最大となる111bpに達していた。

  ポルトガル10年債利回りは4bp下げ3.15%。9月8日以来の低水準となる3.02%に達する場面もあった。フランス10年債利回りは今月4日以来の低さとなる0.25%まで下げた後、前週末比1bp上昇の0.30%となった。
原題:Spanish Bonds Advance as Political, Economic Risks Diminish(抜粋)

(米国株、米国債を更新します.)
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