日本株は反発、為替安定で決算警戒薄れる-ディフェンシブ、素材堅調

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  • 市況安嫌気の鉱業、銀行や電機株は軟調
  • 東証1部売買代金は5カ月ぶりの低水準

24日の東京株式相場は反発。為替の安定で今週から本格化する国内企業決算への過度な警戒感が薄れた。医薬品や陸運、食料品株などディフェンシブ業種のほか、化学やガラス・土石製品、繊維株など素材セクターも高い。

  TOPIXの終値は前週末比2.32ポイント(0.2%)高の1367.61、日経平均株価は49円83銭(0.3%)高の1万7234円42銭。

  アセットマネジメントOneの浅岡均ストラテジストは、「企業決算は為替面からの業績悪化が最悪期を脱することを確認する意味合いがある」と指摘。米国の年内利上げ観測などから円高懸念が後退、為替の実勢と企業の想定レートとの差が縮まっており、「業績が下期にさらに悪化するとの懸念が弱まると、日経平均は1万7000円台での底固めが見込まれる」と話した。

東証

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  週明けの日本株は、午前はTOPIX、日経平均ともマイナス圏で推移する場面があったが、午後はプラス圏で堅調な値動きとなった。支援材料の1つがドル・円相場の安定だ。きょうはおおむね1ドル=103円80-90銭台で推移、前週末の日本株終了時点は103円82銭だった。

  寄り付き前に財務省が発表した9月の貿易収支は4983億円の黒字と、市場予想の中央値である3661億円の黒字を上回った。これを受け、朝方に一時円が強含む場面もあっったが、動きは限定的。東洋証券の檜和田浩昭シニアストラテジストは、週末28日発表の米7ー9月期の国内総生産(GDP)が予想通りの強めの結果になれば、年内の米利上げ観測からドル高・円安に動きやすい」とみている。

  東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストは、「株式市場は企業業績をかなり慎重に見積もったため、円高要因からくる通期の業績下方修正をかなり織り込んだ」との認識だ。想定レートがもう一段円高方向に見直されれば、下期の業績持ち直しの期待が持てると言う。日本銀行の9月の企業短期経済観測調査(短観)によれば、大企業製造業の想定レートは1ドル=107円92銭。今週はきょう24日の日本電産を皮切りに、26日に任天堂やキヤノン、27日には富士通や野村ホールディングスなど主要企業の決算発表が本格化する。

  ただし、株価指数の上値も限定的。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは、21日時点で128%と相場過熱を示すゾーンにあるなどテクニカル指標面からみた高値警戒感があった。業種別で、終日相場の押し下げ役となったのが鉱業株。ニューヨーク原油先物はアジア時間24日の時間外取引で下落。イラク石油相は23日、バグダッドでの会見で、同国が過激派組織「イスラム国」との戦闘に巻き込まれているため、石油輸出国機構(OPEC)の減産に応じない姿勢を示した。

  東証1部の売買高は14億713万株、売買代金は1兆5658億円で、ともに前週末に比べ2割以上減少。特に売買代金は5月30日以来の低水準にとどまった。アセットOneの浅岡氏は、「まずは国内決算を見極めつつ、来週以降は日米金融政策や米大統領選といったイベントが続くため、引き続き盛り上がりに欠く展開が続く」と予想する。値上がり銘柄数は1231、値下がりは619。

  • 東証1部33業種は水産・農林、倉庫・運輸、ガラス・土石製品、繊維、化学、ゴム製品、陸運、不動産、医薬品など21業種が上昇。その他製品や鉱業、精密機器、銀行、鉄鋼、その他金融業、非鉄金属、電機など12業種は下落。

  • 売買代金上位では、製剤の新たな臨床データを記載する米国製品添付文書の改訂が米当局から承認されたアステラス製薬が上げ、大成建設や住友不動産、JR東日本、花王、旭化成も高い。半面、任天堂や楽天、村田製作所、アルプス電気、富士通、国際石油開発帝石は安い。

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