債券が下落、日銀の追加緩和期待後退-中期債中心に売り優勢

更新日時
  • 新発5年債利回り一時マイナス0.185%、約1カ月ぶり高水準
  • 月末まで3回オペの見通し、需給的に下値リスク軽減-メリル日本証

債券相場は下落。日本銀行の黒田東彦総裁による前週末の国会答弁を受けて追加緩和観測が後退したことに加え、午前の金融調節で国債買い入れオペがなかったことを背景に、中期債を中心に売り優勢の展開となった。

  24日の長期国債先物市場で中心限月12月物は、前週末比10銭安の151円72銭で取引を開始。一時4銭安まで下落幅を縮めたが、午前10時10分に日銀からの国債買い入れオペが通知されないと売り圧力が再び強まった。午後からは一段と売り優勢となり、一時20銭安の151円62銭と9月23日以来の安値を付けた。結局、7銭安の151円75銭で引けた。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「短中期債については、日銀総裁の発言もあり、マイナス金利深掘りに対する期待が遠のいて上値が重い状況」と指摘。「これまで低過ぎたというのもある。日銀オペが通知されなかったことを受けて、売り優勢となっている。ただ、これで月末まで入札日以外の3営業日でそれぞれオペが入ることになるため、需給的に債券の下値リスクは軽減されている」と話した。

黒田総裁の衆院での答弁内容はこちらをご覧ください。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値から0.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高いマイナス0.055%で開始。その後も同水準を維持していたが、午後にマイナス0.06%に切り下げている。新発2年物の369回債利回りはマイナス0.24%と9月26日以来、新発5年物の129回債利回りは一時マイナス0.185%と9月23日以来、それぞれの高水準を付けている。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「基本的には先週末の黒田総裁の発言であらためて追加緩和期待というものが遠のいたという流れの中、短中期セクターに関してはさらに金利水準が調整されている。これを受けて先物も売りが優勢な流れ」と話した。

日銀本店を過ぎる歩行者

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  

20年債入札

  財務省は25日に、20年物利付国債の入札を実施する。158回債のリオープン発行となり、表面利率は年0.5%に据え置かれる見込み。発行予定額は1兆1000億円程度。

  バークレイズ証の押久保氏は、「今週は20年債入札などがあり、結果を受けて相場が動くかどうかというところ。20年債でいうと利回りが0.4%に近づくところでは引き続き投資家需要が強い感がある」と言う。

過去の20年利付国債入札結果はこちらをご覧下さい。

  新発20年物の158回債利回りは横ばいで取引を開始した後、0.5bp低い0.375%と、13日以来の水準に切り下げている。新発30年物の52回債利回りも0.5bp低い0.49%となっている。

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