【債券週間展望】長期金利低下か、20年入札で強い投資家需要との見方

  • 20年債0.4%、30年債0.5%くらいの目線できている-JPモルガン証
  • 月末控えリアルマネーの動き出しがあるかどうか注目-三井住友AM

来週の債券市場では長期金利の低下が予想されている。20年債入札では投資家からの強い需要が見込まれており、入札後に期間の長いゾーンを中心に金利低下圧力が掛かる見通し。

  今週の新発10年物国債の344回債利回りはマイナス0.05%からマイナス0.07%で推移した。20日には流動性供給入札の順調な結果を受けて、マイナス0.07%と約2週間ぶりの水準まで低下した。

  財務省は25日に20年物利付国債の入札を実施する。158回債のリオープン発行となり、表面利率は年0.5%に据え置かれる見込み。発行額は1兆1000億円程度となる。 

財務省前を走るランナー

Photographer: Michael Caronna/Bloomberg News

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、20年債入札について、「プラス利回りが確保できる超長期債には生命保険や年金資金を中心に幅広い投資家からの需要が見込める」と指摘。債券相場についても、「投資家の押し目買い姿勢が確認されており、下値不安は小さい」との見方を示した。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「20年債入札の結果が強ければ、10年債利回りはマイナス0.10%に迫る動きになり、弱ければマイナス0.05%をちょっと上回る可能性がある」と話した。

  新発20年債利回りは今週に入って0.38%から0.395%、新発30年債利回りは0.49%から0.51%と、ともに2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)以下の狭い値幅での推移となった。JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「20年金利の0.4%、30年金利の0.5%くらいの目線ができているので、そこを大きくブレークするような動きにはならない」と話した。

  27日には2年物利付国債の価格競争入札が予定されている。発行額は2兆3000億円程度で、表面利率は年0.1%に据え置かれる見込み。岡三証の鈴木氏は、2年債入札について「外国人などの需要で無難に消化される」とみている。

市場関係者の見方

*T
◎三井住友アセットマネジメントの深代潤グローバル戦略運用グループヘッド
*20年入札では利回りが0.4%を割り込む現状で需要がどれくらいあるか確認したい
*28日には国内指標発表が相次ぐ。CPIが底を打つかが焦点
*長期金利の予想レンジはマイナス0.09%~マイナス0.04%

◎JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジスト
*ボラティリティがかなり低い状況が続いてしまうような気がする
*積極的に日本国債自体を動かそうという向きがかなり減っている
*長期金利の予想レンジはマイナス0.08%~マイナス0.05%

◎メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジスト
*20年入札結果次第でリスクは強弱の両サイドある
*月末を控えてリアルマネーの動き出しがあるかどうかが注目
*長期金利の予想レンジはマイナス0.10%~マイナス0.04%

◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト
*良好な需給環境が相場を支えるが、利回りの低下余地は限られる
*日銀追加緩和の見方後退もFOMCや米大統領選も控えている上、ユーロ圏も金融政策不透明感
*長期金利の予想レンジはマイナス0.09%~マイナス0.04%
*T

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