ヘッジファンドは言われるまま、米投資銀トップ3ますます優位に

  • 株式取引でモルガンS、ゴールドマン、JPモルガンがシェア拡大
  • シティやバンク・オブ・アメリカの株式取引は減収-7~9月期

ウォール街の株式トレーディングをめぐる闘いで、優位に立つ複数の投資銀行は顧客であるヘッジファンドに対して強力な武器をちらつかせる。バランスシートだ。
  
  モルガン・スタンレーゴールドマン・サックス・グループ、JPモルガン・チェースは7-9月(第3四半期)にこの市場でのシェアを高めたが、これはヘッジファンドに対して株式トレーディングの事業を自分たちにより有利となるように誘導したためだ。この3行が同四半期に得た株式トレーディング収入は計51億ドル(約5300億円)と、米主要投資銀5行全体の76%を占めたことが、財務諸表で明らかになっている。第3四半期の記録としては2012年以来の大きさだ。

  この背景にあるのは金融危機以降の規制強化。銀行の安全性を高め公的資金による救済の回避を目指す新規制を受け、投資銀はリスクが低めの資産をなるべく株式で手当てするようになり、リターンが低下した。その結果、一部は関連業務から撤退し生き残った銀行は手数料を引き上げている。

  オートノマス・リサーチのアナリスト、ガイ・モスコウスキー氏は「こうした銀行はバランスシートへのアクセスを求める顧客に対し、『十分な報酬を確実に得たい』と言うことができる」とインタビューで説明。これは融資の際の利ざや拡大ないし、顧客のビジネスフローをめぐってシェア拡大を求めることを意味すると付け加えた。

  銀行側のこのような主張に対し、ヘッジファンド’は強く言い返せない場合が多い。過去3年のリターンが平均で2%にすぎず、投資家による資金引き揚げが相次いでいるためだ。コスト削減の圧力の中で、ヘッジファンドは銀行の言いなりとなる。

  世界の大手ヘッジファンド向けサービスのプライムブローカー業務でモルガン・スタンレーは1位の座を維持。グローバル・カストディアンの16年調査によるもので、これにゴールドマンとJPモルガンが続いた。バンク・オブ・アメリカとシティグループはそれぞれ7位と10位。

  「手数料の支払いに限界がある環境では、顧客はその手数料をあちこちにではなく規模が大きくて最善のサービスを提供してくれると考える銀行に支払いたいと恐らく思うだろう。当行はそうした銀行に当てはまる」と、モルガン・スタンレーのジョナサン・プルーザン最高財務責任(CFO)は19日のインタビューで語った。

原題:Squeezing Hedge Funds Is Path to Profit at Three Big Banks (1)(抜粋)

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