米国に「さよならを言うべき時」-中国訪問中のフィリピン大統領

  • ドゥテルテ大統領は19日、北京で在住フィリピン人向けにスピーチ
  • 「米国の干渉はもうたくさんだ」と大統領-20日は習主席と会談した

フィリピンのドゥテルテ大統領は自らの外交の軸足を中国に移すことをこれまでで最も明確な形で表明した。訪問先の北京で中国に住む数百人のフィリピン人を前にスピーチし、米国に対し「さよならを言うべき時だ」と言明した。

  中国の習近平国家主席との会談を翌日に控えた19日夜、同大統領は「外交政策が今、中国に向かって方向を変えている」と説明し、「米国の干渉はもうたくさんだ」と歓声を上げる聴衆に向かって語った。1946年のフィリピン独立後、同国にとって米国が最も関係の近い同盟国。

  中国外務省の劉振民次官は20日、北京での記者会見で、ドゥテルテ大統領と習主席は南シナ海問題について「対話の軌道」に戻ることで合意したと述べた。「海洋協力の新たな段階」だとしている。両国が領有権をめぐり対立している南シナ海のスカボロー礁について、両首脳は協議しなかった。

  劉次官は、中国には海洋問題での2国間協議を開く用意があり、ドゥテルテ大統領の訪中は両国の友好関係の完全な回復を表していると指摘した。今回の首脳会談に際して両国は貿易や投資、観光、麻薬問題、海洋協力などの分野で13の取り決めに調印した。

  ドゥテルテ大統領(71)は6月の就任以降、繰り返しフィリピンと米国との同盟関係に疑問を投げ掛ける一方、中国との友好関係強化に伴う経済的恩恵を強調してきた。

  同大統領は19日、中国から支援やインフラ整備資金、条件の緩い融資の申し入れがあれば歓迎すると発言。その上で、「私が今後、支援を求めて米国に行くことはない。われわれは侮辱されるだけだ」と述べた。

原題:Duterte Says ‘Goodbye’ America Before Meeting Xi in Beijing (1)(抜粋)

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