格付け会社も英国脱出か-パリの監督機関、EU離脱で管轄権失う恐れ

欧州連合(EU)離脱に伴い単一市場へのアクセスが失われる事態を想定し、英国に拠点を置く銀行は、脱出ルートを検討しているが、格付け会社にとってそれは特に直接的な脅威といえる。

  ムーディーズ・インベスターズ・サービスとS&Pグローバル・レーティング、フィッチ・レーティングスのほか、これら主要3社よりも規模の小さい多くの格付け会社が、欧州の主要拠点をロンドンに置いている。しかし、パリに本部を置く欧州証券市場監督機構(ESMA)の監督下にあることが、そもそも問題だ。

  英国がEUを離脱すれば、ESMAはロンドンに拠点を置く格付け会社への管轄権を失う可能性が高く、各社の格付けはEUの規制目的の条件を満たせなくなる。メイ英首相が約束している通り、英国のEU離脱協議が来年3月末よりも前に開始されれば、2019年初めが交渉期限となり、主要格付け3社が対応を決めるために残された時間は非常に少ない。

  EUへのアクセス確保のために移転を迫られる場合、英仏海峡の向こう側への多くの社員の異動を伴うことになりそうだ。S&Pの報告書によれば、同社の英国オフィスは昨年時点で413人が勤務し、売上高は2億6200万ポンド(約333億円)。ムーディーズは 430人、フィッチも552人のスタッフを雇用している。

原題:Brexit May Drive Credit Raters From London’s Supervisory Limbo(抜粋)

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