トランプ氏の暴言、10年ほど時代遅れ-中国経済の構造変化捉えず

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  • 中国経済が輸出依存から移行していることをGDPが裏付け
  • トランプ氏は中国製品に最高45%の関税を課すと発言

米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏は、中国が米国民の雇用を奪い、輸出促進のために自国通貨を操作していると非難し、支持層をあおってきた。

  同氏は先月のニューヨーク経済クラブでのスピーチで中国について「操作国で名人レベルだ」と言及。同氏が強奪的とみる慣行を中国が改めなければ、最高45%の懲罰的関税を課すと表明した。

  こうした激しい発言は強力だが、中国に関する同氏の認識・評価はざっと10年ほど遅れている。

  中国が輸出依存からの脱却に取り組んでいることは19日発表の経済指標で明確になった。7-9月(第3四半期)の国内総生産(GDP)は前年同期比6.7%増と安定し、公共投資と消費が重要な柱となったことが示された。11兆ドル(約1140兆円)規模に上る中国経済の半分余りは今やサービスセクターが占め、輸出は縮小しつつある。

  米財務省の元中国専門家で、現在は運用会社TCWグループのアナリストであるデービッド・ロービンガー氏は「中国に関するトランプ氏の見方は、時間が止まっているかのように思われる」と指摘した。

  中国はもはやトランプ氏が言うような商業的な超大国には見えない。2005年にはそうした表現がより当てはまった。当時、中国の経常黒字はなお膨らみ続けており、その年まで人民元はドルにペッグ(連動)されていた。経常黒字の対GDP比率は07年には10%近くに上昇しピークを付けたが、現在の比率は3%未満だ。比率は今後も低下し続け、21年までに0.8%になると国際通貨基金(IMF)は予想している。

原題:China’s Economic Change Shows Trump’s Trade Rant Is So 2005 (2)(抜粋)

(第6段落に2005年当時と現在の中国経済の比較を追加し更新します.)
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