ドル・円が反発、日本株高が支え-クリントン氏優勢変わらずとの声

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  • 朝方に付けた103円35銭から一時103円78銭までドル高・円安が進行
  • ECB金融政策発表を控え、ユーロ・ドルは3カ月ぶり安値

20日の東京外国為替市場で、ドル・円相場は1ドル=103円台後半に反発した。前日の米国市場の流れを引き継いでドル売り・円買いが先行した後、日本株の続伸などを受けて上昇に転じた。

  午後4時1分現在のドル・円相場は前日比0.3%高の103円75銭。朝方に付けた103円35銭から、午後には103円78銭までドル高・円安が進んだ。前日の米国市場では一時103円17銭と10日以来のドル安・円高水準を付けていた。

  あおぞら銀行市場商品部部長の諸我晃氏は、「昨日、原油価格が上昇したので資源国通貨中心に上昇し、市場はリスクオンの展開。ドル・円も底堅い展開」と指摘。一方、大和証券投資戦略部の石月幸雄シニア為替ストラテジストは、「全般的に様子見で済んでしまうような相場。日経平均株価がかなり上昇しているわりにはドル・円は上値が重い」と説明した。

  20日の東京株式相場は続伸。日経平均株価は前日比236円59銭高の1万7235円50銭と、11日以来となる1万7000円台を回復して取引を終えた。

  日本時間午前10時すぎから、米大統領選の候補者である民主党のクリントン氏と共和党のトランプ氏による第3回テレビ討論会がネバダ州ラスベガスで開催された。11月8日に投開票を控えて最後の直接対決。CNNが伝えたORCとの世論調査の結果では、今回の討論会で民主党候補ヒラリー・クリントン氏が勝利したとの視聴者の回答が52%に上った。トランプ氏が勝利との答えは39%。

  みずほ総合研究所欧米調査部長の安井明彦氏は、「今回の討論会を受けても、クリントン優位というのは変わらない。とはいえトランプ支持者は妄信的な部分があるため、トランプリスクを完全に排除するわけにもいかないだろう」と分析した。

  安井氏は米大統領選の為替相場への影響について、「クリントン勝利の織り込み度合いによっては、直後にリスクオンでドル高・円安が見込まれる。ただ、ドル安政策を志向しており、ドル・円の潮目が変わるほどの動きは見込みづらい。トランプ勝利の場合は、テールリスク発現ということで不透明感の高まりを受けたリスクオフからドル安・円高になることが見込まれる」と言う。

  メキシコ・ペソは討論会後に対ドルで一時1ドル=18.4558ペソまで上昇し、9月8日以来の高値を更新。9月27日に付けた過去最安値1ドル=19.9333ペソから反発基調を強めている。

  欧州では20日に欧州中央銀行(ECB)定例政策委員会、ドラギECB総裁会見、欧州連合(EU)首脳会議が予定されている。

  あおぞら銀の諸我氏は、ECBの政策について、「今回は政策変更はないとの見方がコンセンサス。テーパリング(量的緩和縮小)懸念が取りざたされているが、ドラギ総裁からはハト派的な発言が出ると思っている」と予想。「ユーロが弱含み、ドルが強含む材料になるだろう」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、前日比0.1%安の1ユーロ=1.0965ドル。一時1.0952ドルと、7月25日の安値に並んだ。ユーロ・円相場は0.2%高の1ユーロ=113円74銭。

  大和証の石月氏は、「一番の注目のECB理事会とドラギ総裁がどの程度の発言をしてくるか。ハト派だったらユーロが売られやすいとみている人が多く、ユーロ・円相場の上値が重い。ユーロ・円の上値の重さにつられてドル・円も上値が重い展開」と述べた。

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