英雇用統計:6-8月期に雇用の伸びが鈍化-家計圧迫の兆候も

  • 実質賃金上昇率、2015年初め以来の低い伸び
  • 雇用者数の伸びは10万6000人に鈍化

英国の雇用市場は勢いを失いつつある。インフレ率上昇に伴う家計への負担が高まりつつある兆候も出ている。

  英政府統計局(ONS)が19日発表した雇用統計によると、6-8月の雇用者数は10万6000人増と、17万人強増えた5-7月を下回る伸びとなった。

   この雇用者数の増加は失業率を11年ぶり低水準の4.9%にとどめるには十分だったが、実質賃金の伸びは2%をわずかに超える程度と、2015年初め以来の低水準に鈍化。一方、ポンド安と原油高で輸入コストが上昇したのを背景にインフレは加速している。 

  家計圧迫が個人消費を冷え込ませ、経済成長を損ねる恐れがある。欧州連合(EU)離脱を選択した国民投票結果を受け、イングランド銀行は景気支援のため金融政策をさらに緩和する可能性を示唆している。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によれば、11月3日の金融政策委員会(MPC)で政策金利の引き下げがあると70%余りが見込んでいる。

  ONSによれば、6-8月の失業者数は1万人増の166万人と、2月以降で初めて増えた。9月単月の失業保険申請件数は2カ月連続で増加した。

  基本給の伸びは2.3%。5-7月の2.2%から加速したものの、賞与などを含めた給与の総額は2.3%と、5ー7月の2.4%を下回る伸びとなった。物価調整後の基本賃金の伸びはわずか1.7%で、15年2月以来の低さとなった。一部のエコノミストらはインフレ率が17年に平均で最大3%まで上昇し、イングランド銀が目標とする2%を大きく上回る可能性があると予想する。家計への圧迫は強まりそうな様相だ。

原題:U.K. Labor Market Slows as Squeeze on Household Incomes Begins(抜粋)

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