ドルは103円台後半、中国指標発表後にドル売り弱まる-米討論会注目

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  • 朝方に付けた103円95銭から一時103円65銭までドル安・円高が進行
  • 中国GDP下振れなくドル・円買い戻し-クレディ・アグリコル銀

19日の東京外国為替市場でドル・円相場は、1ドル=103円台後半で推移。前日の米国市場で強まった金利低下に伴うドル売りが引き続き優勢ながら、中国の経済指標の発表後は、この日の午前の安値からやや戻す展開となっている。米大統領選に向けた今晩の第3回テレビ討論会が注目されている。

  午後3時3分現在のドル・円相場は前日比0.1%安の103円75銭前後。金融機関の仲値公表が集中する午前10時前後にかけては103円65銭まで円高・ドル安が進んだ。同11時の中国経済指標の発表後は、ドル売り圧力がやや弱まっている。

  クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、「中国国内総生産(GDP)は下振れ警戒があったが予想通りだったため、ドル・円は買い戻し」と指摘。もっとも「工業生産が予想より弱めだったので、当初の反応は鈍かった」とも語った。

  中国国家統計局が19日発表した7-9月のGDPは前年同期比6.7%増、9月の小売売上高は前年同月比10.7%増と、それぞれ市場予想と一致した。一方、9月の工業生産は前年同月比6.1%増と、予想6.4%増を下回った。

  一方、米労働省が18日に発表した9月の消費者物価指数で食品・エネルギーを除くコアCPIは前月比0.1%上昇となり、市場予想(0.2%上昇)を下回った。これを受けて、同日の米国債市場で10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し、1.74%程度となった。

  野村証券外国為替部の高松弘一エグゼクティブ・ディレクターは、「昨日は米金利が低下したことでドル売りとなったが、ポジションもそれほど偏っていないし、フローもそれほどなく、基本的には104円をはさんでオプション絡みの売り買いで動いている感じ。来週、再来週もこんな感じが続くのではないか。ちょっと米大統領選が終わるまでは動けない感じがする。様子見ムードが根強い」と述べた。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は同時刻現在、ほぼ変わらずの1198.99。18日には一時1197.35と、11日以来の低水準を付けた。

  米国時間の19日には、米大統領選の候補者である民主党のクリントン氏と共和党のトランプ氏による第3回テレビ討論会がネバダ州ラスベガスで行われる。11月8日の投開票を前に最後の直接対決となる。

クリントン氏とトランプ氏

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  みずほ証券投資情報部の由井謙二FXストラテジストは、「メキシコペソは原油価格の上昇にもかかわらず、トランプリスクを意識して軟調な動きが続いてきた。そのトランプリスクの後退とともに買い戻しの動きとなっている」と分析。「米大統領選挙でトランプリスクが消滅すれば、メキシコペソ円は5.9円方向を目指した動きが期待できる。日足一目均衡表でも強気なモメンタムとなっていることがサポートとなっているほか、底堅い原油価格の動きも後押ししそうだ」と述べた。

  メキシコペソ・円は1メキシコペソ=5円56銭程度。メキシコペソは9月27日に付けた5円2銭を底値に反発基調を強めており、この日は一時5円59銭まで上昇した。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、前日比ほぼ変わらずの1ユーロ=1.0982ドル。欧州中央銀行(ECB)の金融政策理事会を20日に控えて、18日の海外市場では一時1.0970ドルと、17日に付けた7月以来のユーロ安水準に接近した。

  大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリストは、「ECB政策理事会で追加緩和への何らかの示唆があるかもしれないとの見方からユーロが弱い。追加緩和の示唆があればユーロは一段安となるだろう」とみている。

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