ドル・円が104円台に反発、オセアニア通貨中心にドル売りと円売り交錯

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  • 一時103円68銭と2営業日ぶり安値を付けた後、104円13銭まで戻す
  • 104円台の重さが見える中で押し目を探る動き-上田ハーロー

18日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=104円台に反発。前日の低調な米経済指標や米債利回りの低下を受けてドル売りが先行したが、対オセアニア通貨などクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)での円売りが支えとなった。

  午後4時16分現在のドル・円は前日比0.2%高の104円10銭。朝方は海外市場の流れを引き継ぎ、一時103円68銭と2営業日ぶりの水準までドル売りが先行。その後、日本株がプラス圏に浮上する中、下げ渋り、午後には104円13銭まで値を戻した。

  上田ハーロー外貨保証金事業部の山内俊哉氏は、市場が12月の米利上げを7割近く織り込む中で、現時点ではこれ以上の織り込みが進みづらく、ドル買いは進みにくいと説明。ドル・円も「104円台の重さが見える中で押し目を探る動き」だが、売る材料も特になく、103円台半ばでは押し目買いが意識されそうと話していた。

  ブルームバーグのデータによると、ドルは円以外の主要通貨に対して前日終値比で下落。円は全面安となっている。

  
  ニュージーランド(NZ)ドルは対ドルで前日比0.9%高の1NZドル=0.7199ドルと7日以来の高値まで上昇。朝方発表されたニュージーランドの7-9月の消費者物価指数(CPI)が前期比0.2%上昇と市場予想(前期比変わらず)を上回ったことがきっかけで、対円では同1%上げて10日以来となる1NZドル=74円台後半を回復した。

  オーストラリア・ドルも対ドルで一時0.8%上昇し、2週間ぶり高値の1豪ドル=0.7686ドルを付けた。対円では1%近く上昇し、1豪ドル=80円ちょうど付近まで値を切り上げた。オーストラリア準備銀行(中央銀行)は4日の政策決定会合の議事録で、経済活動の持続的な成長に向けた合理的な可能性があり、それがさらなる雇用の伸びを支援し、賃金の伸びやインフレ率の緩やかな上昇をやがて支えることになるだろうと指摘した。また、ロウ豪中銀総裁はシドニーでの講演後の質疑応答で、インフレ率が常に「非常に低い水準」にあるとは考えていないと述べた。

米CPI

  米金利先物市場動向に基づくブルームバーグの算出では、12月の米利上げの予想確率は66%。17日発表された10月のニューヨーク連銀製造業景況指数は予想に反してマイナスとなり、米鉱工業生産指数は前月の8月分が下方修正された。

  ブルームバーグがまとめた調査によると、この日発表される9月の米CPIは前月比0.3%上昇(8月は同0.2%上昇)が見込まれている。

  SMBC信託銀行金融商品開発部のシニアマネジャー、シモン・ピアンフェティ氏は、足元のドルの下落は「単なるポジション調整」だが、米利上げの織り込みが進み、米大統領選をめぐる不透明感もある中で「私自身はドルに対してそれほど強気ではない」と言明。「他の中銀が緩和か様子見モードなら、FRB(米連邦準備制度理事会)はすごい勢いで利上げすることはできない」と指摘した。

  一方、9月の英CPIは前年同月比0.9%上昇と8月の同0.6%上昇から伸びが加速するとみられている。ポンドは対ドルで一時0.7%高の1ポンド=1.2273ドルと12日以来の高値まで上昇。その後上げ幅を縮小し、1.22ドル台前半で推移している。

  麻生太郎財務相は米財務省による外国為替報告書の発表を受け、為替動向について、「アップアンドダウンが急激になり過ぎたりするのは、最も避けなければいけない」と述べ、為替市場での過度な変動、無秩序な動きは悪影響を及ぼすとの認識を示した。閣議後の会見で語った。

  上田ハーローの山内氏は、「米為替報告書で円高局面における口先介入について触れられていたことから、あらためて日本の為替に対する基本的な見解を示しただけ」と指摘。「現在のトレンドや水準そのものとは関係ない上、さしたるインプリケーションはないだろう」と解説した。  

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