フィッシャーFRB副議長、行き過ぎた「高圧経済」のリスクを警告

  • 過去の例からみて失業率目標のオーバーシュートはリスク伴う
  • イエレン議長が先週言及した高圧経済戦略について副議長がコメント

米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は17日、失業率を押し下げ続ける戦略の追求には限界があると指摘し、イエレンFRB議長が先週の講演で言及した力強い総需要と労働市場のひっ迫を伴う「高圧経済(high-pressure economy)」のリスクを警告した。

  フィッシャー副議長はニューヨーク経済クラブの昼食会での質疑応答で、失業率が「完全雇用水準ないし、完全雇用と一般に推定される水準より0.2-0.3ポイント低い水準まで下がってもリスクはないと思う」としながらも、「しかしわれわれの誤りがインフレ率によってはっきりするまで続けるべきだと主張すれば、変更は手遅れになろう」と指摘した。

  過去、中央銀行が失業率を持続可能な最低水準より下まで押し下げようとしたケースでは良い結果につながらなかった。フィッシャー副議長は「こうしたオーバーシュートの試みはあまり成功せず、インフレを招く場合がよくあった」と説明した。

  イエレン議長は14日、低金利の維持は需要を喚起し、労働参加率を高めることを通じてグレート・リセッションによる打撃の修復に寄与し得る「有望な方策」だと発言。同議長はこうした「高圧」戦略をあまりに長く続けることにはリスクが存在すると示唆したものの、議長発言を受け米30年債利回りは急上昇した。

  バークレイズの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・ゲーペン氏(ニューヨーク在勤)はフィッシャー副議長のコメントについて、米金融当局者の間で「広がりつつある意見の相違を反映している」と分析。フィッシャー副議長は高圧経済を維持する余地はあまりないとみているのに対し、イエレン議長の見解は高圧経済に大きく道を開くものであり、「現在は議長と副議長で政策への見方が異なる」と述べた。

原題:Fed’s Fischer Warns of Risk to Running Too High-Pressure Economy(抜粋)

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