10月17日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが反落、米利上げは緩やかなペースになるとの観測

  17日のニューヨーク外国為替市場ではドルが反落。7カ月ぶり高値近辺から下げた。米金融当局が年内に利上げに踏み切ったとしても緩やかなペースを維持するとの見方からドル売りが優勢になった。

  ドルは主要通貨の大半に対して軟化した。フィッシャー米連邦準備制度理事会(FRB)副議長はニューヨークで講演し、経済や金利の重しとなっている要因を指摘した。イエレンFRB議長が14日の講演で、年内の利上げの可能性を排除せずに緩和的な政策を維持する考えを示したことはドルの魅力を弱める可能性がある。

  コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジ(ワシントン)のチーフ市場アナリスト、オマー・エシナー氏は「ドルは数週間、堅調だったため、この水準で上げ一服となっている」と指摘。イエレン議長のコメントは「中長期的な金利の軌道が低くなるとの見方に一致するもので、最終的にはドルの上値を抑える要因だと考える」と話した。

  米金融当局が今年はまだ利上げを実施していないことから、ドル指数は年初から約2.5%下落。ただ、最近数週間では昨年12月以来の利上げが近いとの見方からヘッジファンドや資金運用会社がドルの買い越しを膨らませているため、ドルは下げ幅を縮小している。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前営業日比0.3%低下。13日には7カ月ぶり高水準を付けていた。ドルは対ユーロで0.3%安の1ユーロ=1.1000ドル。対円では0.3%高の1ドル=103円89銭。

  ドルの相対力指数(RSI、14日間ベース)はドルの上げが急ピッチ過ぎたことを示唆している。同指数はこの日63近辺。前週には1月以来の高水準近くまで上昇した。RSIは70を超えると、上昇の行き過ぎを示唆すると言われる。

  ファラデー・リサーチのシニア市場アナリスト、マット・ウェラー氏は「ドルが大きく動いた後の短期的な下げにすぎないと当社は考えている」と述べた。
原題:Dollar Drops as Traders See Fed Taking It Slow on Rate Increases(抜粋)

◎米国株:下落、原油安でエネルギー株に売り-アマゾンは3日続落

   17日の米国株は下落。ニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物がバレル当たり50ドルを下回ったことが嫌気され、エネルギー銘柄が売られた。小売株や金融株も安い。

  アマゾン・ドット・コムは3日連続安。バンク・オブ・アメリカ(BofA)の四半期業績は市場予想を上回ったものの、この日の金融株は下落した。
  
  S&P500種株価指数は前営業日比0.3%低下して2126.50。ダウ工業株30種平均は51.98ドル(0.3%)安の18086.40ドルだった。CBOEボラティリティ指数は0.6%上昇した。  

  テミス・トレーディングのマネジングディレクター兼株式トレーダー、マーク・ケプナー氏は「今後数週間でテーマとなるのは企業業績だが、ドルや金利の動きにも注目している」と述べ、「ドルは上昇を続け、企業利益にもある程度の影響を及ぼす可能性がある」と続けた。

  朝方発表された9月の米鉱工業生産統計では、製造業の生産を示す指数が前月比で上昇した。トレーダーの間では12月に利上げされる確率は66%が織り込まれており、9月27日時点の50%から上昇した。米大統領選投票日の直前に行われる来月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げされる確率は17%が織り込まれている。

  年初来ベースで見ると、前週末までにS&P500種の業種別指数ではヘルスケア関連銘柄が下げている。このまま2016年を終えた場合、年間ベースでの下落は強気相場入りした09年以来で初めてとなる。S&P500種銘柄で年初来の下げが最も大きい10銘柄のうち6銘柄はヘルスケア関連銘柄が占めた。

  年初来のヘルスケア関連銘柄は4%程度の値下がり。米大統領選で民主党候補のヒラリー・クリントン氏が勝利した場合に備えて投資家は業界動向を見極めようとしている。クリントン氏はこれまでに製薬会社に対して薬品価格をめぐり批判している。
原題:Health-Care Cedes Bull-Market Hero Title as Clinton Lead Widens(抜粋)

◎米国債:上昇、NY連銀製造業指数が低下-10年債利回り1.77%

  17日の米国債相場は上昇。ニューヨーク連銀製造業景況指数の低下を受けて年内利上げの論拠が弱まったとの見方が広がった。

  10月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場予想に反して低下。これに反応し、10年債利回りは下げた。HSBCホールティングスの債券調査担当の世界責任者、スティーブン・メージャー氏は米金融当局の政策引き締めペースは遅過ぎ、次の景気低迷期が訪れる前に金利が大きく上昇することはないとの見方を示した。

  メージャー氏はこの日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで「構造面での状況は変わっていない。過剰債務、人口動態、生産性、貯蓄超過といった話が続いており、全て債券市場に関係する要素だ」と指摘。「1年後、利回りは現在の水準を下回るだろう。5年後に、現在の水準を上回るとは思えない」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前週末比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.77%。一時1.81%と、6月以来の水準に上げる場面もあった。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)価格は97 19/32。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は17日、低い生産性や高齢化による影響が米国の経済や金利の重しとなっていると指摘し、政府の政策によってこうした影響をある程度緩和できる可能性があるとの見解を述べた。副議長の講演後も米国債は堅調を維持した。

  ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略責任者、スバドラ・ラジャパ氏(ニューヨーク在勤)は「財政面での行動を求めているように思われる。金融政策はゼロ金利制約で限界があるためだ」と指摘。「フィッシャー副議長の講演が金利や金融政策に直接影響する部分はなく、よって市場の反応は抑えられた」と続けた。

  金利先物市場が示唆する12月の利上げ確率は約65%。この算出は利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利が0.625%になるとの仮定に基づく。

  9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合では利上げが見送られたほか、引き締めの長期的な道筋が従来より緩やかになることが示唆された。

  TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏(ニューヨーク在勤)は「状況が大きく上向かない限り、この先はどの年においても2、3回以上の利上げを見込むべきではない」と述べた。
原題:Treasuries Gain on Tepid Data as HSBC’s Major Sees Lower Yields(抜粋)  

◎NY金:小幅反発、ETF通じた保有量は3年ぶり高水準

  17日のニューヨーク金先物相場は小幅反発。機関投資家や大口投機筋のネットロングポジションは過去2週間に大幅に減少した一方、金連動型上場投資信託(ETF)の投資家は過去1週間に投資を増やし、ETFを通じた保有量は2013年以来の高水準にとどまった。

  シンクマーケッツUKのチーフ市場アナリスト、ナイーム・アスラム氏は「市場の動きはETF保有者とファンドマネジャーの間の相違に一部起因している」と指摘。ETF投資家は「経済に関してより広範な見方をしており」、短期的なトレンドには影響されていないと述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前週末比0.1%未満上げて1オンス=1256.60ドルで終了。

  銀先物は0.2%上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムは下落した。
原題:Money Managers Cut Gold Bets as ETF Holdings Soar to 3-Year High(抜粋)

◎NY原油:続落、OPECや米国の生産増で供給過多懸念

  17日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続落。1週間ぶり安値となった。石油輸出国機構(OPEC)加盟国が供給を増やしているほか、米国での生産が増加しているため、世界的な供給過剰懸念が強まった。

  エナジー・アナリティクス・グループ(フロリダ州ウェリントン)のディレクター、トム・フィンロン氏は「OPEC加盟国が協調行動を取るのは難しいとの見方が強まっている」と指摘した。  

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前営業日比41セント(0.8%)安い1バレル=49.94ドルと、終値としては7日以来の安値。ロンドンICEの北海ブレント原油12月限は43セント(0.8%)下げて51.52ドル。
原題:Oil Falls to One-Week Low as OPEC Supply Climbs, Rig Count Grows(抜粋)

◎欧州株:下げに転じる-物価統計と米当局者発言で国債利回り上昇

  17日の欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数はここ5営業日で4回目の下げとなった。米当局者の発言やインフレ統計で国債利回りが上昇したことを受け、株式の需要が後退した。

  ストックス600指数は前週末比0.7%安の337.42で終了。業種別指数は全て下げた。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が14日に「高圧経済」をしばらく維持すると示唆したほか、9月のユーロ圏インフレ率が上昇したことを受けて、ユーロ参加国の国債が下げ、ドイツ10年債利回りは一時、6月以来の高水準に達した。国債と比較したストックス600指数のリターンは8月に2年ぶり高水準に達したものの、現在は6月以来の水準に戻った。

  CMCマーケッツのアナリスト、マイケル・ヒューソン氏(ロンドン在勤)は「成長は横ばいで、商品価格は恐らく今年のピークに達し、インフレ期待が高まっている。米当局が緩和的な金融政策から退きつつあるためだ」とし、「国債利回りが上昇し始めた事実は、インフレが高まりつつあることを示唆しており、これが恐らく株式相場への重しとなっている」と語った。

  ストックス600指数の構成銘柄の1株当たり利益のリターンは3.7%に低下。7月は4%だった。ブルームバーグ・ユーロ圏国債指数によれば、ユーロ参加国の国債のリターンは平均0.34%。8月には0.19%まで落ち込んでいた。

  スイスのSMI指数は1.1%安と、西欧の主要株価指数の中で最もきつい下げとなった。スウォッチが3.4%、フィナンシエール・リシュモンは3.5%それぞれ下げた。英FTSE100指数は0.9%下落、教育関連サービスを提供するピアソンは8.4%急落した。
原題:European Stocks Resume Declines as Yield Advantage Fades Away(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債利回り、一時6月来の高水準-インフレ期待高まる

  17日の欧州債市場では、先週下落したドイツ国債がほぼ変わらず。
世界的な国債売りの流れが広がる中、10年債利回りは一時、英国が欧州
連合(EU)離脱・残留を問う国民投票を実施して以来の高水準に達し
た。

  米国債の反発を受け、ドイツ国債は一時の下げを消した。ニューヨ
ーク連銀が発表した同地区の製造業景況指数が予想に反してマイナス圏
にとどまったことが背景にある。インフレ期待の高まりからドイツ10年
債利回りは英国民投票以降初めて0.1%を超えた。

  ウニクレディトの債券ストラテジスト、エリア・ラトゥーガ氏(ロ
ンドン在勤)は「英国でインフレ期待を再び織り込む動きがあり、英国
債への圧力が欧州債にも広がっている」とし、「英国情勢だけでなく、
原油価格の最近のトレンドやインフレ上昇期待を理由に、ブレークイー
ブン・レート上昇への懸念が強まっている」と語った。

  ロンドン時間午後5時現在、欧州債の指標とされるドイツ10年債利
回りは前週末比ほぼ変わらずの0.055%。一時は0.103%まで上昇し、6
月23日以来の高水準に達した。先週は4ベーシスポイント(bp、1b
p=0.01%)上げていた。同国債(ゼロクーポン、2026年8月償還)価
格は99.464となった。

原題:German Bunds Hold Decline as Yields Touch Highest SinceJune(抜粋)

(NY外為、米国株、米国債を更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE