【日本株週間展望】もみ合い、企業決算を見極め-米中の経済指標注視

  • 為替要因から企業業績は楽観視できず
  • 売買代金は低調、日経平均は1万7000円での上値の重さ認識

10月3週(17-21日)の日本株はもみ合いとなる見通し。企業の想定レートを超えた円高による業績下振れへの警戒から積極的な買いが見送られる半面、堅調な米国経済や年内の米利上げ観測を受けた足元の円安・ドル高基調が下支えとなる。

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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  上期(4-9月)決算の発表は、本格化する第4週を前に第3週は安川電機などが予定。高木証券の藤井知明企業調査部長は輸出企業の決算に注目しているとした上で、「第2四半期の為替は平均1ドル=102円程度で前年同期の122円に比べ逆風が強い」と指摘。「懸念が先に立ち、業績発表や市場の反応を見てみないと、投資家は年末に向けたシナリオを描きにくそうだ」と言う。中国で13日に発表された9月の輸出が予想に反して2月以来の大幅な減少となり、世界経済への影響が懸念された。19日発表の9月の工業生産や7-9月期国内総生産(GDP)などで中国経済の不透明感が広がるようなら、鉄鋼や海運、建機株などが下げる可能性がある。

  米国では製造業や住宅関連の指標、金融機関の決算発表が相次ぐ。ブルームバーグによるエコノミスト予想では、20日発表の9月の中古住宅販売は前月比0.3%増の年率534万戸が見込まれている。米経済の堅調さが確認されると、利上げ観測の高まりからドル高・円安を通じて日本株を支える。米金利先物市場が示す12月の利上げ確率は13日現在で66%と、利上げを決定した昨年の同時期の30%台よりも織り込みペースは速い。

  第2週の日経平均株価は良好な米経済指標や円安を好感して11日に1カ月ぶりに1万7000円を回復したものの、企業業績への警戒感から戻り売り圧力は強く、前週末比0.02%安の1万6856円37銭で終了、上値の重さを印象づけた。東証1部売買代金は14日まで9日連続で2兆円を下回った。9日連続はことし最長で、売買エネルギーは低調。

  • <<市場関係者の見方>>

岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジスト 
  「1ドル=104円近辺の足元の為替水準を踏まえると、企業業績は厳しい。海外投資家が日本株を買う理由も見当たらない。日米の企業業績などを手掛かりとした個別物色が中心で広がりは見られず、上昇余地は乏しいだろう。米大統領選の不透明感も相場の重しとなるが、民主党のクリントン候補優位の流れは悪い材料ではない」

ちばぎんアセットマネジメントの加藤浩史シニア・ポートフォリオ・マネジャー
  「業績観測報道などを材料に上方修正が期待できる銘柄に先回り的な買いが入りそうだ。中国経済の先行きについては全く心配していない、廉価版スマートフォンの販売好調で工作機械の受注は好調、20日の安川電機の決算を受けてTHKやファナックに連想買いが入る可能性もある。日経平均の上値めどは1万7100円」

アストマックス投信投資顧問の山田拓也シニアファンドマネジャー
  「方向感はつかみにくい。米国の年内利上げへの意識から海外株式相場の上値が重くなりつつある上、国内では企業決算待ちで様子見ムードが強まりやすい。中国のGDPはコンセンサス通りとなり相場変動要因にならないだろう。13日の輸出減少に大きく反応したのは意外感があったため。ECBのテーパリング観測浮上も20日のドラギ総裁会見でこれに言及することはないとみられ、相場へのマイナス影響は想定していない」

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