ドル・円は104円台、中国の経済統計が強め-米指標やFRB議長注目

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  • 朝方に付けた103円61銭から104円16銭までドル買い・円売り進む
  • 目先は米大統領選前で大きくレンジを抜けるのは難しい-あおぞら銀

14日の東京外国為替市場ではドル・円相場が上昇。取引が進むにつれてドル買いが優勢となり、市場予想を上回った中国の物価統計発表後には1ドル=104円台に乗せた。

  午後4時8分現在のドル・円相場は前日比0.5%高の104円19銭。朝方には103円61銭まで水準を切り下げたが、中国の物価統計発表後にはドル買い・円売りの動きが強まり、一時104円26銭まで戻した。

  東海東京調査センターの柴田秀樹金利・為替シニアストラテジストは、「きょうの中国の物価指標は強めだった。ただ影響は限定的」と指摘。「投機筋は、ドル・円の売り持ちを持っているが、ドル・円が上昇して損失を被るのを警戒して買い戻しが入っている。米経済指標が堅調なことに加えて、米大統領選でクリントン氏勝利の可能性が高まっていることが要因だろう。12月利上げに現実味が出てきて、投機筋はポジション調整にドル・円の買い戻しを入れており、下支え要因となっている」と説明した。

  

中国の消費者

Source: Bloomberg

中国国家統計局の14日発表によると、9月の消費者物価指数は前年比1.9%上昇となり、市場予想(1.6%上昇)を上回った。また、生産者物価指数は同0.1%上昇と2012年以来のプラスとなり、市場予想(0.3%低下)を上回った。

  前日の海外市場でドル・円は欧州時間に一時104円台を回復したが、米国時間には株安や金利低下を受けて103円33銭までドル安・円高が進んだ。

  あおぞら銀行の市場商品部部長の諸我晃氏は、「市場全般でドル買いの流れが強まっている。昨日はドル買いに引っ張られる形で高値を目指したが、投機筋主導なので、中国統計などのきっかけがあれば、すぐに利食い売りが出る。ただ、米利上げ期待が強いので下押しの心配はない」と指摘。「目先は米大統領選前で大きくレンジを抜けるのは難しい」とも語った。

  米国では14日、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長とボストン連銀のローゼングレン総裁が講演する予定。また、9月の小売売上高と生産者物価指数、10月のミシガン大学消費者マインド指数などが発表される。ブルームバーグ予測調査によると、小売売上高は前月比0.6%増加、生産者物価は最終需要が前年比0.6%上昇、消費者マインド指数は91.8への上昇が見込まれている。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は、13日に一時0.2%高の1207.23と3月16日以来の高水準を付けた後、低下に転じ、14日は1200台を下回る場面も見られている。同時刻現在は0.2%高の1202.88。

  みずほ銀行の日野景介トレーダー(ニューヨーク在勤)は、ドル・円の見通しについて、「大きい意味で100-105円。102円台になったら買いだろうし、104円台に乗ったら売っていくのではないかという気がする」と述べた。

  一方で、東海東京調査センターの柴田氏は、「イエレン議長の発言にも注目している。バランスの良い発言になると思う。12月利上げを否定するものでなければ、ドル・円は底堅い展開が続きそう」と指摘。「ドル・円は105円を抜ければ、アンワインドが本格化して107~108円まで行ってしまいそう」と述べた。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、前日比0.3%安の1ユーロ=1.1019ドル前後。前日は欧州中央銀行(ECB)による債券購入策テーパリング(段階的な縮小)観測から、4営業日ぶりに反発した。

  あおぞら銀の諸我氏は、「ポンドが欧州通貨を動かしている。ポンド売りでユーロも売られた。BREXIT(英国の欧州連合離脱)に関して議会で議論されるので、ハードBREXITと決まったわけではない。ポンドの先安観はあるが、いったんレンジではないか」と指摘。「ユーロの下押し圧力が強まってドル買いが急速に進んだので、前日にはポジション調整もあって、ユーロ買いが入った」と述べた。

  ポンド・ドルは0.4%安の1ポンド=1.2205ドル前後。前週末7日には一時1.1841ドルと約31年半ぶりの安値を記録した。

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