日本株3日ぶり反発、過度な中国懸念後退と円安-鉱業、通信中心上げ

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  • 午後に1ドル=104円台までドル高・円安進む
  • SQ当日でも売買代金2兆円届かず、米イベント待ちの様相も

14日の東京株式相場は3日ぶりに反発。物価統計が想定以上に良く、中国経済に対する過度な懸念が後退したほか、為替のドル高・円安推移も見直し買いにつながった。原油価格の反発を受け鉱業、石油株が業種別上昇率の1、2位。情報・通信株、保険など金融株も高い。

  TOPIXの終値は前日比4.88ポイント(0.4%)高の1347.19、日経平均株価は82円13銭(0.5%)高の1万6856円37銭。

  ちばぎんアセットマネジメント運用部の加藤浩史シニア・ポートフォリオ・マネジャーは、「中国の輸出減少でにわかに中国のデフレが心配されていたところに、PPIが予想以上に強く、安心感が広がった。中国経済に対する過度な懸念は不要」との見方を示した。

東証アローズ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  日本時間午前10時30分に発表された中国9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.9%上昇、市場予想の1.6%上昇を上回った。生産者物価指数(PPI)は0.1%上昇し、2012年以来のプラス。

  きょうの日本株は、前日の中国貿易統計の低調を受けた欧米株安が重しとなり、午前のTOPIXと日経平均は前日終値を挟んでもみ合った。しかし、中国物価統計の市場予想上振れや為替のドル高・円安推移が徐々に下支え役として機能し、午後は両指数ともプラス圏で堅調な値動きとなった。ドル・円は午後の取引で、一時1ドル=104円10銭台を付けた。前日の日本株終値時点は103円74銭。

  来週20日の安川電機を皮切りに、月末にかけ主要な3月期企業の決算発表が始まる。しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、企業側が為替前提を円高方向に修正し、業績計画を引き下げたとしても株価へのインパクトは小さいと予想。企業側が1ドル=100円を前提に業績計画を作り直した場合、「足元で1ドル=103、104円台となっており、業績下方修正の悪影響は多少緩和される」と言う。

  この日の取引開始時は株価指数オプション10月限の特別清算値(SQ)算出で、ブルームバーグ・データの試算によると、日経平均型で1万6741円77銭。13日の終値を32円47銭下回った。SQ日でありながら、東証1部の売買高は16億2616万株、売買代金は1兆9660億円と低調。代金の2兆円割れは9営業日連続で、5月30日までの8日連続を抜いてことし最長。値上がり銘柄数は1100、値下がりは749。

  日本時間今夜には米国で連邦公開市場委員会(FRB)のイエレン議長の講演、9月の小売売上高や10月のミシガン大学消費者マインド指数の公表などを控える。盛り上がりを欠いた売買エネルギーについて、野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは「米マクロ景気や金融政策を見極めたいとして様子見」と話していた。
  

  • 東証1部33業種は鉱業、石油・石炭製品、情報・通信、保険、その他金融、証券・商品先物取引、電気・ガス、小売、機械など23業種が上昇。鉱業や石油は、13日のニューヨーク原油先物が0.5%高と反発したことを受けた。米石油受け渡し拠点のオクラホマ州クッシングで在庫が減少した。医薬品や繊維、倉庫・運輸、食料品、非鉄金属など10業種は下落。

  • 売買代金上位では新テクノロジーファンド創設のソフトバンクグループ、今期増益計画のファーストリテイリングが買われ、東芝やNTT、NTTドコモ、セイコーエプソン、国際石油開発帝石、メリルリンチ日本証券が投資判断を上げた富士通も高い。半面、デンソーや小野薬品工業、信越化学工業、ディー・エヌ・エー、塩野義製薬、東レが安い。SCREENホールディングスや東京エレクトロンなど半導体製造装置株も下げ、台湾メーカーの設備投資減少が警戒された。

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