ドイツ銀失墜、投資銀行業務のシェアが低下-巻き返し目指す

  • 欧州のM&A、株式、債券事業で順位低下
  • 米銀勢からのシェア奪還に自信

一部株主や顧客からの信頼回復に取り組むドイツ銀行は、かつて絶対の強さを誇っていたドイツと欧州市場の投資銀行業務でシェアを落としている。

  ドイツ企業の合併・買収(M&A)助言では1位から7位に後退、欧州企業の案件では2015年の6位から9位に順位を落とした。ブルームバーグがまとめたデータが示した。最悪なことに、ドイツ企業にとって過去最大の案件であるバイエルによる米モンサント買収でも業務獲得を逃した。

  ドイツ銀が業務再編や法的問題による負担への対応に追われている間に、一部の大手米銀がドイツと欧州でシェアを伸ばそうとしていると、競合行のバンカーが匿名を条件に述べた。

戦略見直しを進めるジョン・クライアンCEO

Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg *** Local Caption *** John Cryan

  一方、同行の欧州・中東・アフリカ(EMEA)法人・投資銀行事業責任者アラスデア・ウォーレン氏は「米銀勢はわれわれからシェアを奪った。昨年後半と今年前半は内部の問題に気を取られていた」と説明した上で、「今後は持ち直すと考えている」と述べ、巻き返しに自信を示した。10日にブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語った。

  昨年就任したジョン・クライアン最高経営責任者(CEO)は戦略見直しを進める間、新規顧客の開拓や「高リスク」とみる地域の顧客への一部商品の販売を停止した。複数の関係者によると、顧客審査を厳格化して一部事業では承認にかける時間が最大で以前の5倍になったほか、高リスクと定義する国は30カ国から109カ国に増加した。

  バンクハウス・ランペのアナリスト、ニール・スミス氏はドイツ銀について「投資銀行の一部分野では故意にプレゼンスを縮小させている。ランキング低下はそれも一因だ」と話した。

  ドイツ銀のランキングはM&A助言だけではなく、EMEAの株式と融資、欧州の債券業務でも後退している。2016年はそれぞれ6位、8位、3位だった。欧州債券では過去6年中5年で、1位を守っていた。

  広報担当のドン・ハンター氏は電子メールで「1年前に説明した通り、商品と地域、顧客層を合理化する戦略を決めた。この決定は上期の収入に影響したが、効率と収益力の向上につながる。当行は非米系の主要な世界的投資銀行であり続ける」とコメントした。

原題:Deutsche Bank Loses Market Share at Home as Troubles Mount (1)(抜粋)

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