韓国のサムスン電子は、スマートフォン「ギャラクシーノート7」の生産打ち切りを決めた。大きな問題となっていた同製品の廃止という思い切った決定に踏み切った。

ギャラクシーノート7
ギャラクシーノート7
Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

  初期モデルが発火する問題でサムスンは先月既にリコール(無料の回収・修理)を実施したものの、交換品でも発火が報告され、今回の決定に至った。米国の年末商戦を控え、アップルの「iPhone(アイフォーン)」などに対抗すべき最上位機種がないという厳しい状況となった。

  サムスンは当初、バッテリー供給業者に問題があるとして他社製品に乗り換えたが、問題解決に至らなかった。同社株は11日のソウル市場で8%下落し、時価総額は約170億ドル(約1兆7700億円)消失。生産打ち切り発表後のロンドン市場で一段安となり、下げ幅は一時9.5%に広がった。

  サムスンは今回の決定が何台程度の製品および代替製品に影響するかに言及していない。アナリストらは初回リコールのコストを10億-20億ドルと見積もっているが、全体のコストがこれを上回ることは今や確実だ。

  監督当局やノート7を扱う通信事業者からの圧力を受けて、サムソンは11日早くに通信事業者に販売停止を要請していた。中国や米国では消費者が問題を指摘し、AT&Tやテルストラなどの通信事業者は販売を取りやめていた。米ケンタッキー州ルイビルの空港ではサウスウエスト航空の乗客が機内に持ち込んだ交換後のノート7が発煙し、乗客が機外避難を余儀なくされた。

  米消費者製品安全委員会(CPSC)が同機種をめぐる多くの過熱事故への懸念から、ノート7の使用を控えるように警告したほか、韓国の国家技術標準院(KATS)は欠陥の可能性が確認されたとして、ノート7の販売と交換の停止を求めていた。

原題:Samsung to Kill Off Note 7 After Second Round of Battery Fires(抜粋)

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