【個別銘柄】ソフバンク高い、小野薬やタカタは大幅安、東洋炭素急騰

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11日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  ソフトバンクグループ(9984):前営業日比3.6%高の6782円。発行済み株式の8.33%に当たる自己株式1億株を消却すると7日に発表した。消却予定日は31日。モルガン・スタンレーMUFG証券は、自己株式を柔軟に活用すると考えていただけに消却の決定はサプライズと指摘。将来のM&Aやグループ株式の少数持分買い取りなどに対して、いわゆる金庫株として利用することも予想していたため、希薄化懸念を払拭(ふっしょく)する既存株主へのメッセージは強いと評価した。

ソフトバンク自社株消却へ

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  小野薬品工業(4528):11%安の2794円。欧州臨床腫瘍学会で9日、肺がん患者を対象とした「オプジーボ」の臨床試験が公表された。それによると、「PDーL1」と呼ばれるタンパク質が高水準の患者に絞ったデータでも、オプジーボが化学療法剤に勝らないことが示された。野村証券では、この試験結果を受けて、米メルク社の「キイトルーダ」が非小細胞肺がん未治療患者において第一選択薬となる可能性が高くなったと指摘。小野薬にとってはやや厳しい結果になったと分析した。

  タカタ(7312):7.5%安の347円。エアバッグ問題で経営が揺らぐ同社が米国で連邦破産法の適用を申請することを検討していると、7日の米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。報道に対してタカタは、何ら決定した事実も開示すべき事実もないとのコメントを発表。経営の中長期的な安定化を目指しており、外部専門家委員会の下で新たな出資者を募ること含めた検討が行われ種々の提案をいただいているとした。

  東洋炭素(5310):12%高の1513円。1000度の高温でも耐久性が落ちにくい炭素材料を開発した、と8日付の日本経済新聞朝刊が報じた。高い耐熱性が必要な航空機のエンジン周辺部材向けに売り込むという。

  原油関連:石油資源開発(1662)が5%高の2543円、国際石油開発帝石(1605)が3.2%高の996.7円、コスモエネルギーホールディングス(5021)が5%高の1343円など。10日のニューヨーク原油先物は3.1%高の1バレル=51.35ドルと急反発し、昨年7月15日以来の高値を付けた。石油輸出国機構(OPEC)による減産の正式合意にサウジアラビアが楽観的見方を示したほか、ロシアが協調姿勢示したことを受けた。

  ベスト電器(8175):9.9%高の122円。2017年2月期営業利益予想を23億円から前期比45%増の30億円に上方修正すると11日午前に発表した。携帯電話やデジタルカメラなどの販売が低調で売上高は想定を下回るが販売管理費などの削減が奏功する見通し。

  高島屋(8233):4.2%安の820円。7日発表した3-8月期営業利益は前年同期比0.3%減の138億円だった。みずほ証券では、コスト削減を進めているが婦人衣料品の販売不振が厳しいと指摘。国内外への積極投資する計画を示しているが、取得した新宿店が苦戦するなど投資採算の考え方には課題が多い、株価再評価には投資採算の厳格管理や資本政策の見直しなどが不可欠とみる。

  アップル関連の電子部品株:村田製作所(6981)が2.9%高の1万4200円、日東電工(6988)が2.3%高の6958円など。韓国サムスン電子の主力スマートフォン「ギャラクシーノート7」の過熱・発火問題で、リコール交換後の一部製品も発火との報告を受け生産を一時停止したことが明らかになった。岩井コスモ証券の西川裕康シニアアナリストは、サムスンの問題により敵失で米アップルにとって有利となると見られ、アップル関連の電子部品株が象徴的に買われていると指摘。また、国内部品メーカーの多くはサムスン電子にも納品しているが、アップルの「iPhone(アイフォーン)」の比率の方が高いとの声もあった。

  島忠(8184):6%高の2670円。16年8月期営業利益は前の期比7%増の103億円だったと7日に発表。1株当たりの配当は70円から80円に増やす。また、発行済み株式総数の3.2%に当たる156万株、金額で40億円を上限に自己株を取得する。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、前期営業利益は同証予想99億円をクリアしたと指摘。潤沢な資金活用で増配、自社株買いに踏み切った点はポジティブと評価した。

  サカタのタネ(1377):6.8%高の2801円。6-8月期営業利益は前年同期比24%増の47億6400万円だったと7日に発表した。国内卸売で野菜種子や苗木が好調。海外もアジア向け、北米が伸び、天候不順の影響などを受けた国内小売の低調を吸収した。

  古野電気(6814):9.7%高の622円。17年2月期営業利益予想を9億円から17億円に上方修正すると7日に発表した。コストダウンや経費削減の効果に加え、無線LANシステムなどその他事業の好調で、前期比減益率は69%から42%に縮小する。

  タダノ(6395):6.5%高の1167円。みずほ証券は、現株価は過度なリスクシナリオを織り込んでいると指摘し、投資判断「買い」を継続した。外部環境は厳しいが、欧州やアジア向けは会社計画比で上振れて推移しているとみているほか、堅調な国内需要による底堅い業績推移を予想。通期営業利益は会社想定が保守的で、計画達成は十分可能との見方を示した。

  日本ライフライン(7575):5.8%高の5470円。野村証券は投資判断「買い」で調査を開始した。心房細動治療のアブレーションカテーテル手術増に伴い、今後も業績は堅調に成長すると評価。17年3月期営業利益予想を73億円(会社計画68億6600万円)、18年3月期を85億円に設定した。目標株価は6600円を付与。

  サムティ(3244):5.1%安の1000円。15年12月-16年8月期営業利益は前年同期比22%減の43億9600万円だったと7日に発表。不動産賃貸事業の減益が響いた。

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