【今週の債券】超長期中心に金利上昇か、世界的スティープ化や入札で

  • 30年債入札、利回りは0.6%程度がめど-三井住友アセット
  • 長期金利の予想レンジはマイナス0.10%~マイナス0.02%

今週の債券市場では超長期債利回りを中心に上昇すると予想されている。国内をはじめ欧州や米国など世界的に利回り曲線のスティープ(傾斜)化傾向となる中、週半ばに行われる30年債入札に向けた売りが金利上昇圧力になるとの見方が背景にある。

  ブルームバーグが前週末に市場参加者4人から聞いた新発10年物国債利回りの予想レンジは全体でマイナス0.10%~マイナス0.02%。前週は超長期ゾーンを中心に売りが優勢となり、新発20年債利回りは0.395%、新発30年債利回りは0.51%と、ともに9月下旬以来の水準まで上昇した。

日銀本店

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  日銀が7日に実施した国債買い入れオペでは、残存「10年超25年以下」の購入額を1900億円、「25年超」を1100億円と、ともに前回から100億円減額。9月末に発表された当面の国債買い入れ運営方針の内容に沿ったものだったが、オペ結果が弱めとなり、超長期債利回りが一段と上昇した。

  欧州や米国でもスティープ化基調となり、国内債市場での売り圧力となっている。前週のドイツと米国の30年債利回りはともに約3週間ぶり高水準を付けている。  

予想レンジと相場見通し

*T
◎三井住友アセットマネジメントの深代潤債券運用グループ理事兼副ヘッド
先物12月物=151円70銭-152円50銭
10年物国債利回り=マイナス0.10%~マイナス0.02%
  「グローバルにスティープ化が意識される中で、日銀のスタンスを反映したいわゆる均衡イールドカーブを探る状態だ。米雇用統計については、既に強い内容を織り込んだ上での債券の重さという面もあったので、弱かった場合の反動はそれなりに出そう。30年債入札については、超長期の水準をどういう風に意識していくのかというところ。利回りは0.6%程度がめどになる」

◎アムンディ・ジャパンの浜崎優市場経済調査部長
先物12月物=151円60銭-152円40銭
新発10年物国債利回り=マイナス0.10%~マイナス0.03%
  「米雇用統計を受けて開始後、次第にもみ合いに転じるとみている。米国市場では12月の利上げを期待して、米債利回りが上昇し、先週は国内金利も若干連れ高となったが、日銀が操作目標としている長期金利の上昇幅は限られる。ポンド急落については、現在は欧州の問題にとどまっているが、リスクシナリオの色彩が濃くなれば、世界的な金利低下要因となる可能性も出てくる」

◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト
先物12月物=151円80銭-152円50銭
新発10年物国債利回り=マイナス0.10%~マイナス0.03%
  「基本的には年内の米利上げ観測を背景に円安基調が続く。ただ、債券を売る人がいないので相場は崩れない。30年入札については、0.5%から札が流れても押し目買いに支えられるだろう。今週は日銀買いオペと国債入札が交互に実施される展開。日銀の新たな金融政策は国債買い入れが縮小方向に向いているのかもしれないが、目先は大幅な量の縮小もない。取り立てて需給が悪化してイールドカーブが立つようなことは想定していない」

◎メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジスト
先物12月物=151円70銭-152円40銭
新発10年物国債利回り=マイナス0.10%~マイナス0.04%
  「今週は30年債入札が注目点とみている。足元の流通利回りが9月の日銀金融政策決定会合当時の0.5%程度まで戻ってきているので、ここで投資家の需要が出てくるかを見極めることになる。一方、国内金利が上昇した場合に、日銀がつぶすのかどうかが焦点になる。投機的な売り浴びせではなくファンダメンタルズを反映した自然な上昇では、日銀がオペの増額に転じたりするとは思わない」
*T

今週の主なイベント

12日30年利付国債入札発行額8000億円程度
14日5年利付国債入札発行額2兆4000億円程度

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