【ECB要人発言録】テーパリングの協議したことない-2中銀総裁

10月3日から10日までの欧州中央銀行 (ECB)要人らの主な発言は次の通り(記事全文は発言者の氏名をクリックしてください)。

<10月10日>
ビルロワドガロー仏中銀総裁(仏紙フィガロとのインタビューで):マイナス金利という手段は有用だが限界がある。長期のマイナス金利の影響に注意することが必要。

<10月8日>
コンスタンシオ副総裁(ワシントンでのパネル討論で):このところのデータはECBの9月のマクロ経済見通しで描かれた基本シナリオの具体化に沿ったものだ。市場の動向が、資産購入を将来推進する上での課題を増やした可能性をわれわれは認識している。

ビスコ・イタリア中銀総裁(ワシントンでの記者会見で):金融政策は大成功だが、それだけでは成長支えられない。IMFの会合では英国のEU離脱に伴う中期的な影響について協議した。

バシリアウスカス・リトアニア中銀総裁(ワシントンでのインタビューで):ユーロ圏のインフレ率がECBの目標とする2%弱の水準に向かいつつある。

ドラギ総裁(ワシントンで記者会見):ユーロ圏のインフレ率は17年を通じて上向き、18年も当中銀が目指す2%弱の水準に向かって上昇し続けるだろう。非標準的な金融政策による支援の継続が前提だ。

ビルロワドガロー仏中銀総裁(ワシントンでの記者会見で):金融政策は成果の点でも手段の点でも、もちろんまだ限界に達してはいない。

バイトマン独連銀総裁(ワシントンでの記者会見で):ユーロ圏の景気回復は続き、インフレ率は予測対象期間内に物価安定の定義に沿った水準に戻るだろう。

バシリアウスカス・リトアニア中銀総裁(リトアニア国営ラジオ=LRT=とのインタビューで):金融政策は成果をもたらしている。経済成長は望まれたよりも遅々としているが、急降下している訳ではない。

<10月7日>
ノボトニー・オーストリア中銀総裁(ワシントンで記者団に):ECBの量的緩和(QE)の将来について市場がメッセージを必要としていることは明らかであり、そのメッセージは年内に発せられるだろう。
プラート理事(ワシントンで講演):ECBは経済と金融市場の動向を極めて注意深く監視している。これまでのところユーロ圏経済の回復は世界の政治的不透明感に対して底堅い様子だが、下振れリスクがある。責務の範囲内で利用可能なすべての措置を講じることにためらわない。

ドラギ総裁(ロイター通信がG20当局者の話として報道):ECBの政策金利は成長が有意な上向きを見せるまで低水準で維持される、引き締めについて臆測するのは誤り。

ビスコ・イタリア中銀総裁(ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで):テーパリングについて公式にも非公式にも協議したことは一度もない。廊下でも室内でも一切ない。

ドラギ総裁(ワシントンでのIMFCに向けた声明):依然として極めて低いインフレ環境の中でECBは引き続き、有害な二次的影響が物価と賃金の設定に根を張ることを確実に阻止する。

バシリアウスカス・リトアニア中銀総裁(米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで):政策委が資産購入のテーパリングを協議したことはない。将来的に取り得る措置について協議するのは時期尚早で、ECBはありとあらゆる選択肢を検討している。

ハンソン・エストニア中銀総裁(同国紙ポスティメスへの寄稿で):(IMF提言に対し)ユーロ圏全体の状況改善のため、よりよい財政規律を有する諸国の経済を不均衡にするリスクのある政策提言を受け入れるのは困難だ。

<10月6日>
コンスタンシオ副総裁(マーケット・ニュース・インターナショナルとのインタビューで):ECBは依然として緩和モードにあり、インフレが持続的な道のりを安定して進んでいくのを待っている。ECBの基本シナリオが実現し、来年春までにユーロ圏のインフレ率が1%を優に上回ることについて大いに自信を持っている

リイカネン・フィンランド中銀総裁(ヘルシンキで講演):中銀は経済の全体的な状況を改善させるために行動し、幾分の改善の兆しは見られるが同時に、低金利環境と規制変更のリス クも認識する必要がある。

プラート理事(ニューヨークで講演):低金利環境が有害な副作用を伴う可能性に注意を払う必要がある。

<10月5日>
クーレ理事(ECB公表の9月会合議事要旨の冒頭の金融市場状況の説明で):(資産購入プログラムについて)引き続きスムースに進んでいるが、現在の金利設定は、資産購入プログラムの今後の実行に対する障害となりつつある。

<10月4日>
プラート理事(マドリードで講演):循環的変動に対応し長期的に景気を支えるための金融政策のスムーズな効果浸透の条件として弾力性のある銀行システムが不可欠だ。

クノット・オランダ中央銀行総裁(アムステルダムで金融安定報告発表、記者会見):マイナス金利がユーロ圏銀行システムの収益に及ぼす影響を考慮しなければならない。金融緩和の副作用を物価安定目標達成に向けた効果に照らして検証しなければならないだろう

<10月3日>
メルシュ理事(ルクセンブルクでスピーチ):「ゼロ金利下限」という考え方はもはや有効ではないが、金利引き下げの限界、すなわち金利低下に伴い銀行セクターが負うコストの方が恩恵よりも大きくなる限界点が存在する。金利が低くとどまる時期が長くなればなるほど、マイナスの副作用がより顕著になろう。

コスタ・ポルトガル中銀総裁(リスボンでの会議で):日常において欧州危機は依然として存在する。景気循環がなくなったというのは幻想だ。

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