英政府:ロイズ株放出を再開へ-一般投資家への売却は取りやめ

英政府は金融危機時に救済したロイズ・バンキング・グループの株式放出を再開する。売却価格は購入時の水準を下回り、当初予定していた一般投資家向け売却は取りやめる。

  英政府保有の銀行株を管理するUKフィナンシャル・インベストメンツ(UKFI)の7日発表によれば、モルガン・スタンレーへの委託を通じて向こう1年で政府保有のロイズ株9.1%を売却する。モルガン・スタンレーは出来高の最大15%相当のロイズ株を売却できるものの、UKFIが明らかにしていない「適正価格」を下回る価格での売却は許されていない。

  英政府は欧州連合(EU)残留・離脱を問う国民投票で中止されていたロイズ株放出を再開する一方、ハモンド財務相は市場のボラティリティを理由に、オズボーン前財務相が打ち出した一般投資家への売却方針は適切ではないと指摘。緊急危機時に政府は200億ポンド(約2兆5720億円)の公的資金を投入したが、ロイズ株はその際の平均購入価格73.6ペンスを大きく下回っている。

  ロンドン時間午後3時25分現在、ロイズ株は前日比2.7%安の52.28ペンス。一時は5.8%安と、7月以来の大きな下げとなった。EU離脱をめぐる不透明感ならびに、低金利が業績見通しを圧迫しており、同行株は年初来では28%下げている。

  UKFIとロイズによれば、金融危機以後8年間の株式放出と配当でこれまで約169億ポンドの資金を回収した。英政府の収支をトントンにするには34億ポンド前後が必要で、残る政府保有株の価値とほぼ同じになっている。

原題:U.K. to Sell Lloyds Stock to Market, Abandoning Retail Offer (1)(抜粋)

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