サムスン電子、予想上回る利益確保-半導体がリコールの影響相殺

更新日時
  • 半導体メモリーやディスプレーの需要が新型スマホ回収の影響を緩和
  • 「ノート7」リコールの影響波及を防ぐ取り組みが奏功か

携帯電話機や半導体メモリーで世界最大手の韓国サムスン電子の7-9月(第3四半期)決算では、営業利益がアナリストの予想を上回った。利益率の高いメモリーチップとディスプレーの需要が、新型スマートフォン「ギャラクシーノート7」の世界的なリコールの影響を緩和した。

  7日公表した暫定集計では、営業利益が5.5%増の7兆8000億ウォン(約7300億円)。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は7兆5800億ウォンだった。

  サムスンに関するニュースはこの1カ月間、発火事故を受けた「ノート7」のリコールが見出しを占めたが、同社は部品事業への影響の波及を防ぐことに取り組んだ。競合他社の新型端末がメモリーやディスプレーの需要を喚起する中で、サムスンのこうした取り組みが成長の維持に寄与した。

  IBK投資証券のアナリスト、イ・スンウ氏は決算発表前に、「リコール関連費用が7-9月期の携帯電話機事業への打撃となったことは確かだが、半導体をはじめとする他の事業は極めて好調だった」と指摘。「アップルでさえも、サムスンに大量の半導体を発注したと聞いており、通常堅調な10-12月(第4四半期)を前に、中国からの爆発的な需要に追いつけていない」と述べた。

  7-9月期の売上高は49兆ウォン。アナリストの予想は51兆ウォンだった。監査済みの数字を今月後半に発表するまで、同社は純利益や部門別の業績を公表しない。

  サムスンはリコールに伴う財務的影響について明らかにしなかった。アナリストらは10億-20億ドル(約1040億ー2080億円)と予想している。

  7日の取引でサムスンの株価は一時0.9%高の170万6000ウォンと最高値を付けた。決算に加え、アクティビスト(物言う株主)のポール・エリオット・シンガー氏が今週、サムスンの再編や投資家への現金還元を求めたことも買い材料となっている。

「ノート」販売減少の継続は不可避か

  サムスンは「ノート7」から発火したとの報告を受け、発売のわずか2週間後に約250万台のリコールを余儀なくされた。ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト6人の予想平均では、今年の「ノート7」販売台数は800万台にとどまる見通し。これはリコール前の予想である1300万台を38%下回る水準。アナリストらは、7-9月期の携帯電話機部門の営業利益を2兆7000億ウォンと予想している。

  HI投資証券のアナリスト、ソン・ミョンソプ氏は、「決算での最大の変動要因は、サムスンが『ノート7』リコールに伴う引当金を7-9月期にどれだけ積んだかだ。いずれにせよ、ノートの販売減少が10-12月期も続くことは不可避だ」と指摘した。

  アナリストらは、サムスンの7-9月期の半導体部門について、営業利益が3兆3000億ウォン、売上高は12兆9000億ウォンと予想している。主に価格の回復が追い風となった。新型スマホの投入が相次いだことやパソコン需要も、サムスンの半導体や平面ディスプレーの販売押し上げに寄与したという。

原題:Samsung Profit Tops Estimates Despite Note 7 Recall Debacle (2)(抜粋)

(中見出し以降を追加して更新します.)
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