日本株は5日ぶり反落、連騰反動と米重要統計待ち-売買代金は低調

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  • 東証1部の騰落レシオは過熱感示唆、ポンド安も様子見に拍車
  • 小売など内需セクター中心安い、海運や輸出堅調が下支え

7日の東京株式相場は5営業日ぶりに反落。前日までの連騰を受けた高値警戒感に加え、為替市場での英ポンド急落、日本時間今夜に控えた米国雇用統計の発表を前にリスク資産に投資資金が向かいにくかった。小売や不動産、情報・通信、建設など内需株、証券など金融株中心に安い。

  半面、国際運賃市況の急伸で海運株が業種別上昇率でトップ、原油高を受けた鉱業や石油株、海外市場での円安の動きが好感された電機、精密機器など輸出株の一角は堅調で、株価指数の下げは小幅にとどまった。

  TOPIXの終値は前日比3.32ポイント(0.2%)安の1350.61、日経平均株価は39円1銭(0.2%)安の1万6860円9銭。

  三井住友アセットマネジメント・株式運用グループの生永正則シニアファンドマネージャーは、「雇用統計では10万人台後半の雇用者数増加との見方が多く、米経済の回復基調を確認する波乱のないイベントになりそう」と予想。ただし、今週はポジションを円高、慎重な株式スタンスとしていた投資家が統計発表前に調整を行ったため、「4連騰後で株価も微妙な水準に達していることから、売買を手控えた」と言う。

東証内

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  前日まで日本株は4連騰し、TOPIXは4カ月ぶりの高値となっていた。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは127%と、過熱圏を示す120%以上。また、東洋証券の浜田亨征ストラテジストは、「米国債利回りが上昇してきており、雇用統計後に米国株市場で配当利回りの高い銘柄から資金流出する可能性がある」と指摘。為替も直近の円安で雇用統計への期待を織り込み、統計後に「円安になっても、日本株は場合によっては米国株に連れ安する懸念がある」とした。

  このほか、きょうの為替市場で英ポンドが対ドルで一時6.1%安と急落、1985年3月以来の安値を付けた。三井住友アセットの生永氏は、「英ポンドの不安定さは、英新首相の姿勢が最初から妥協点を見出しにくいところから始まったため、離脱交渉が難航して英直接投資が減少する懸念をマーケットが気にしている」と指摘。きょうは、「ポンドが不安定な動きをしていることも投資家の慎重姿勢の要因」とみていた。東証1部の売買代金は1兆6560億円と、前日に比べ11%減少。売買高は15億1229万株。値上がり銘柄数は732、値下がりは1088。

  もっとも、海運や鉱業など市況関連セクターは堅調で、株価指数を下支えした。6日のニューヨーク原油先物は1.2%高の1バレル=50.44ドルと50ドルを突破し、終値で6月9日以来の高値。米原油在庫の減少と石油輸出国機構(OPEC)の減産合意を受け、世界的な供給超過が解消に向かうと期待された。国際ばら積み船の運賃指標であるバルチック・ドライ指数は、5.3%高と半年ぶりの上昇率だった。

  米労働省が6日に発表した先週の週間新規失業保険申請件数は、前週比5000件減の24万9000件とエコノミスト予想の25万6000件を下回った。7日に発表される9月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数は17万2000人増と前月の15万1000人増からの拡大が予想されている。ドル・円相場は、6日のニューヨーク市場で一時1ドル=104円16銭と9月2日以来のドル高・円安水準を付けた後、きょうは103円50-90銭台で推移した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鮎貝正弘シニア投資ストラテジストは、予想を上回る米統計に加え、ドイツ銀行問題も足元でやや後退し、「円
買い・ドル売りで積み上げられていたポジションの巻き戻しの動きが強まっていることが為替の104円台につながった」と話している。

  • 東証1部33業種は小売、不動産、情報・通信、建設、サービス、証券・商品先物取引、陸運、電気・ガス、繊維など20業種が下落。海運やゴム製品、鉱業、保険、石油・石炭製品、精密、電機など13業種は上昇。

  • 売買代金上位では、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を下げたセブン&アイ・ホールディングスが安い。NTTドコモや花王、三井不動産、積水ハウス、イオンも売られた。半面、小野薬品工業やファナック、ブリヂストン、村田製作所、日本郵船は高い。
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