ドイツ銀行、証券大手と資本調達の選択肢を検討-関係者

更新日時
  • 増資を含めた選択肢を証券大手と非公式に協議
  • 増資の判断は米司法省への支払額の規模次第か

ドイツ銀行は法的費用増大で必要となった場合に備え、増資を含めた選択肢を証券大手と非公式に協議している。協議に詳しい関係者が明らかにした。

  非公開情報であることを理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、ウォール街の証券大手の上級アドバイザーが、株式発行や資産売却などの案についてドイツ銀の担当者と協議している。ドイツ銀の広報担当者はコメントを控えている。

  関係者によれば、ウォール街の金融機関はドイツ銀が必要とする場合、約50億ユーロ(約5800億円)相当の株式発行の引き受けを支援すると申し出ている。この金額はドイツ銀が増資を決めた場合に株主承認を必要とせずに発行できるディスカウント株の最大額という。より多くの資金を調達するため株主に承認を求める可能性もある。

ドイツ銀

Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

  関係者によると、ドイツ銀は住宅ローン担保証券(RMBS)販売をめぐる調査の決着で米司法省と合意した際に株式を発行するかどうか検討している。最終的な結論はまだ出ておらず、増資を見送る可能性もあるという。司法省への支払額の規模がドイツ銀の判断をおおむね左右すると予想され、ブルームバーグ・インテリジェンスが過去の決着を基に推計したところでは、40億-80億ドルの範囲と想定される。

  一部の銀行首脳はドイツ銀を後押しする発言を行っており、将来的な契約獲得につながる可能性もある。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は今月のCNBCとのインタビューで、ドイツ銀が諸問題を乗り切ることは可能なはずだと語った。

  ドイツ銀のジョン・クライアンCEOは9月後半に独紙ビルトに対し、資本調達は計画していないと述べていた。

ドイツの主要企業が株式購入で支援も

  関係者によれば、ドイツ銀は既存の株主を含めて出資者となり得る投資家に非公式に接触している。独紙ハンデルスブラットの6日の報道によると、壊滅的影響を伴うほどの米当局への支払いを迫られる場合、ドイツの主要上場企業の一部は、ドイツ銀を支援するために同行の株式を買う用意があるという。ブルームバーグの集計データによると、ドイツ銀の大株主にはカタール王室やブラックロック、ノルウェー中央銀行が含まれる。

  ドイツ銀の株価は先月、上場来安値を付けた。米司法省が調査決着のために要求した金額は140億ドルと、6月末時点の法的費用引当額55億ユーロの倍以上に相当する。同行はロシア業務に関連するマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑でも支払いを科される恐れがあり、バークレイズのアナリストらは最大20億ユーロと試算している。

  投資家やバンカーの間では、ドイツ銀にビジネス戦略の明確化を求める声も聞かれる。同行がユニバーサルバンクの地位を維持し、債券業務縮小と経費圧縮を行いながら投資銀行やウェルスマネジメント(富裕層向け資産運用)、リテール業務を続けるのか、あるいはドイツや欧州の法人向け融資とリテールバンキングというルーツに立ち返り、投資銀行業務を断念すべきかという点が議論の中心だ。

  複数の関係者によると、ドイツ銀は資金調達のためにポストバンク部門や資産運用部門の一部ないし全体の売却について再検討する可能性もあるという。

原題:Deutsche Bank Said to Weigh Capital-Raising Options With Banks(抜粋)

(5段落目と7段落目後半以降を追加して更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE