10月6日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルは対円で2年ぶり長期連続高-米利上げ観測広がる

  6日のニューヨーク外国為替市場ではドルが円に対して8営業日続伸と、2014年7月以降で最長の連続高となった。7日発表の米雇用統計で年内利上げの可能性が高まるとの観測が広がっている。

  ドルが主要10通貨全てに対して値上がり。朝方発表された先週の新規失業保険申請件数は減少し、1973年以来の低水準付近となった。また前日に米供給管理協会(ISM)が発表した9月の非製造業総合景況指数は、約1年ぶりの高水準だった。こうした状況を背景に、主要6カ国の国債に対する米2年債の上乗せ利回りは拡大し、年初来で最大幅となった。

  CIBCワールド・マーケッツの外為・マクロ担当シニアストラテジスト、バイパン・ライ氏(トロント在勤)は「現時点でドルが享受しているのは楽観というより、むしろ悲観的な見方の後退だ。雇用者数の強い伸びが再び示されれば、数カ月以内に金利を引き上げる論拠が強まる」と分析。雇用者数の伸びは20万人を上回る可能性があり、そうなればドルにはプラスだと予想した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.4%高の1ドル=103円99銭。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%上昇。

  米シカゴ連銀のエバンス総裁は5日、経済データの改善が続けば年末までに1回の利上げはあり得ると述べた。またリッチモンド連銀のラッカー総裁は利上げの論拠はあるとの認識をあらためて示した。

  先物市場に織り込まれる12月までの米利上げ確率は64%と、先週初めの51%から上昇。11月利上げの確率も24%に上昇している(先週初めは17%)。この算出は、利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利が新たな政策金利レンジの中央値になるとの仮定に基づいている。

  スイスクオート・バンクの市場戦略責任者、ピーター・ローゼンストライヒ氏は米利上げ期待はドル押し上げにおいて「極めて大きな役割を担う」と指摘。「円のような低金利通貨にとって、状況は一層顕著になってきた」と続けた。

  米2年債利回りは5営業日連続で上昇し0.85%。同年限のカナダと日本、ドイツ、フランス、イタリア、英国の国債利回りの平均に対する上乗せ幅は101ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、年初来で最大。

  ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査では、9月の米雇用者数は17万2000人増と、8月からの伸び加速が見込まれている。
原題:Dollar on Best Run Against Yen in 2 Years as Fed Momentum Grows(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず、雇用統計待ち-ハイテク買い・薬品売り

  6日の米株式相場はほぼ変わらず。翌日に発表される雇用統計待ちの気分が強かった。ハイテク株が上昇した一方、薬品株は下げた。

  アップルは3日続伸し、ハイテク株をけん引した。買収・合併観測から一時6.7%上昇したホール・フーズ・マーケットが生活必需品株を押し上げた。一方、マイランが3年ぶり安値を付けるなど薬品株が下落し、ヘルスケア全体を圧迫した。急性アレルギー反応の応急措置に使われる自己注射薬「エピペン」の価格をめぐり議会からマイランへの圧力が続いている。公益事業株は過去14年で最長の連続安をさらに更新した。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%高の2160.77で終了。一時は0.4%下げる場面もあったが、欧州中央銀行(ECB)当局者が依然として「緩和モードにある」と発言したため下げ渋った。ダウ工業株30種平均は12.53ドル(0.1%)下落して18268.50ドルで終えた。

  レコン・キャピタル・パートナーズの最高投資責任者(CIO)、 ケビン・ケリー氏は「特に雇用に関しては楽観的な見方の多くが既に織り込まれている。他の指標が全て景気堅調を示唆しているため、今回の雇用統計は予想に沿う内容となるはずだ。市場が12月の利上げを予想しているため、かなり良い数字が出てくる必要があるが、驚くようなものにはならないと思う」と語った。

  翌日の雇用統計と来週からの決算シーズン本格化を前に企業業績や見通しが精彩を欠いたため、センチメントが悪化し、午前中は軟調な場面が目立った。最近の経済統計は予想を上回ることが多く、経済指標の予想とのかい離を示すブルームバーグの指数は前日、8月以降で初めてプラスに転じた。金利先物市場が示す12月の利上げ確率は64%弱。11月の確率は24%近くと、先週の17%から上昇している。

  朝方発表された先週の週間新規失業保険申請件数は1973年以来の低水準近くとなった。より変動の少ない4週移動平均も減少した。7日発表の9月の雇用統計では非農業部門雇用者数は17万2000人増と、前月の15万1000人増から伸びが加速すると予想されている。

  セブン・インベストメント・マネジメント(ロンドン)の投資マネジャー、ベン・クマー氏は「経済はもはや非常時の金利を必要としてない。最近の統計と当局者の成長に対する前向きな発言を受け、投資家はそうした見方を強めており、それはボラティリティのわずかな上昇を許容できることを意味する」と語った。
 
  ウォルマート・ストアーズは3.2%、ヤム・ブランズは1.3%それぞれ下落した。決算発表シーズンを前に両社の示した見通しが失望を誘った。ウォルマートが示した2018年度の利益見通しは一部アナリストの予想を下回った。収入が見通しを下回るとの懸念からアメリカン・エキスプレスも安い。一方、フロリダ州にハリケーン「マシュー」が近づく中、ホーム・デポは2.1%上昇し、3カ月ぶりの大幅高。
    
  原油先物相場が6月以降で初めて1バレル=50ドルを上回ったため、エネルギー株も上昇。シュルンベルジェやオクシデンタル・ペトロリアムが高い。

  公益事業株は10日連続で下落し、2002年9月以降で最長の連続安となった。債券利回りの魅力が高まっており、相対的に配当が高い銘柄を敬遠する動きが続いている。
原題:U.S. Stocks Little Changed as Investors Await Payrolls Report(抜粋)

◎米国債:2年債利回りは4カ月ぶり高水準付近、米金融当局の動向注視

  6日の米国債市場では2年債利回りが約4カ月ぶり高水準となった。市場では米金融政策当局者の発言や鍵を握る雇用統計の発表が待たれている。

  米国債利回りは5日連続で上昇。ブルームバーグ・バークレイズ米国債トータルリターン指数は約3週ぶりの水準に下げた。先物市場が織り込む12月までの利上げ確率は上昇した。

  ゴールドマン・サックス・グループでグローバルマクロ・市場調査共同責任者を務めるフランチェスコ・ガルザレリ氏(ロンドン在勤)はブルームバーグのインタビューで、「日本銀行や欧州中央銀行(ECB)の量的緩和(QE)のおかげで、米国は大量の金融刺激を輸入した格好になっている。従って利回りカーブのフラット化が顕著となった。インフレ加速に伴い、米金融政策当局は今後数四半期以内にこれを相殺せざるを得なくなるだろう」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、2年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.85%。同年債(表面利率0.75%、2018年9月償還)価格は99 26/32。

  ドイツ債や英国債に対する米国債の上乗せ利回りは少なくともここ10年での最大に拡大した。米金融政策当局が唯一、年内利上げを検討している主要な中央銀行であることを反映している。

  10年債利回りは4bp上昇して1.74%、6月以来の高水準で取引を終了した。ガルザレリ氏は、今後4-5年間で同利回りは「3%に向かって徐々に上昇するだろう。これは最も抵抗が少ない場合の見通しだ」と述べた。

  MUFGセキュリティーズアメリカのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス氏(ニューヨーク在勤)は「失業保険申請件数は非常に力強い内容だった。数十年来の低さという水準だ」と述べ、「9月分の統計はこれまでのところ、従来の軌道に戻り始め、米金融政策当局が若干、緩和策を解除できる余地が拡大した」と続けた。

  金利先物市場が示す年内利上げの確率は8月26日以来の高水準となる64%に上昇した。11月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率も週初の17%から24%に上昇した。

  向こう10年間のインフレ期待値(ブレークイーブンレート)は1.65 ポイントと、5月以来の高水準をつけた。米当局はインフレ目標値を2%としている。

  7日はクリーブランド連銀のメスター総裁やフィッシャー米連邦準備制度理事会(FRB) 副議長、ブレイナードFRB理事、カンザスシティー連銀のジョージ総裁が講演を予定している。
原題:Treasury Short-Term Yields Near Four-Month High on Fed Wagers(抜粋)

◎NY金:続落、4カ月ぶり安値-利上げの論拠が強まっているとの見方

  6日のニューヨーク金先物相場は続落。ほぼ4カ月ぶりの安値となり、節目である200日移動平均線を下回った。米新規失業保険申請件数が前週比で減少し、1973年以降で2番目の低水準となったことから、利上げの論拠が強まりつつあると受けとめられた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比1.2%安の1オンス=1253ドルで終了。一時は1252.50ドルと、中心限月としては6月8日以来の安値をつけた。

  RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジスト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「弱気派が今は市場を支配しているようだ」と指摘。「金はちょっとした手仕舞い局面を迎えたようだ」と述べた。

  銀先物も下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値下がりした。
原題:Gold Slumps to Four-Month Low as Bears Seize Control on Fed Bet(抜粋)

◎NY原油:6月以来初の50ドル台-米在庫減とOPEC合意で

  6日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸し、6月以降で初めて1バレル=50ドル台に乗せた。米原油在庫の減少と石油輸出国機構(OPEC)の減産合意を受けて、世界的な供給超過が解消に向かうとの期待が広がった。

  オースピス・キャピタル・アドバイザーズ(カルガリー)を創業したティム・ピカリング最高投資責任者(CIO)は、「一番の話題は北米の貯蔵水準が大きく落ち込んだことだ」と指摘。「OPEC合意は市場を支える一助にすぎない」と続けた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は前日比61セント(1.22%)高い1バレル=50.44ドルで終了。終値ベースで6月9日以来の高値。ロンドンICEのブレント12月限は65セント(1.3%)上昇の52.51ドル。
原題:U.S. Oil Advances Above $50 a Barrel for First Time Since June(抜粋)

◎欧州株:ストックス600続落-銀行株上げる、ECB刺激策の縮小観測で

  6日の欧州株式市場は下落。指標のストックス欧州600指数は2日続落となった。欧州中央銀行(ECB)の刺激策縮小をめぐる観測で銀行株は値上がりした。

  銀行株は3日続伸し、その上げ幅はここ1カ月の最大となった。ECBが資産購入プログラムの縮小方法について協議したと、ブルームバーグが報じたことが背景にある。低金利環境下での収益懸念から、銀行銘柄は年初来では最悪のパフォーマンスとなっているものの、ECBをめぐる臆測が上昇要因となった。

  ルツェルン州立銀行(スイス)のトレーダー、ベンノ・ガリカー氏は「ECBは金利をこれ上引き下げる価値がないと認識したとの結論にわれわれは達した。これで少なくとも金利は安定するだろう」とし、「欧州の銀行を中心に、金融セクターにとって好材料となっている」と語った。

  ECBは量的緩和(QE)の先行きを検証しており、9月会合の議事要旨は当局者らがインフレ押し上げに向けてあらゆる措置を取る構えであることを示した。

  ストックス600指数は前日比0.4%安の342.82で終了。日中高値0.4%高から反転した。銀行株指数は0.6%上昇し、3営業日の上げ幅は2.9%となった。イタリアのウニクレディトはこの日、2.3%上昇。カイシャバンクを中心にスペインの銀行株も買われたほか、フランスのソシエテ・ジェネラルは2.2%値上がり。

  一方、不動産株は業種別指数の中で最もきつい値下がりを記録。英格安航空会社イージージェットは6.9%下落。一連のテロ事件のほか、英国の欧州連合(EU)離脱選択でポンド安となったことに伴う為替コスト増が響き、2016年9月業績は2009年以来初の減益となった。
原題:Rift Forms in European Stocks as Bank Gains Fail to Lift Market(抜粋)

◎欧州債:英国債が下落、緩和縮小めぐる臆測で-ドイツ債ほぼ変わらず

  6日の債券市場では、英国債が米国債とともに下落した。2007年の世界金融危機以来、市場を支えてきた支援策を中央銀行が縮小するとの観測が広がっている。

  英10年債利回りは約1カ月ぶりの大幅上昇となった。31年ぶりの安値を付けたポンドがインフレ加速を後押しし、イングランド銀行(英中央銀行)が利下げや資産購入拡大による追加緩和を思いとどませるとの見方が強まったためだ。英国の欧州連合(EU)離脱がもたらす経済への悪影響を和らげるため、財政政策を緩和するとの見方も同国債を押し下げる要因となった。

  クレディ・アグリコルCIBの金利ストラテジスト、オーランド・グリーン氏(ロンドン在勤)は、景気支援に向けて「金融政策から財政政策へと転換した場合、英国債にとって悪材料になる。財政刺激策をさらに強調すれば、英国債には二重苦となるようなものだ。経済見通しにとってプラスに作用するからだ」と語った。

  ロンドン時間午後5時現在、英10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.87%。これは先月9日以来の大幅上昇。同国債(表面利率1.5%、2026年7月償還)価格は0.54下げ105.895。

  一方、ドイツ10年債利回りはマイナス0.018%で、前日からほぼ変わらずとなった。
原題:Global Bond Selloff Led by U.K. Hinges on Stimulus Skepticism(抜粋)

(米国株、米国債を更新します.)
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