債券下落、米雇用統計や30年入札控え売り優勢-スティープ化圧力残る

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  • 新発20年債利回り0.39%、新発30年債利回り0.505%
  • 30年債入札、利回りは0.6%程度がめどになる-三井住友アセット

債券相場は下落。前日の米国債相場が続落した流れを引き継いだほか、日本時間夜に発表される米雇用統計に向けた売りなどが優勢となった。日本銀行が超長期や長期ゾーンを対象とする国債買い入れオペを実施したことが下支えとなっていたが、オペ結果を受けて超長期債が軟化し、利回り曲線にはスティープ(傾斜)化圧力が掛かった。

  7日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいのマイナス0.065%で開始し、その後も同水準で推移した。新発20年物の158回債利回りは0.5ベーシスポイント(bp)高い0.385%で開始後、0.39%に上昇。新発30年物の52回債利回りは1bp高い0.505%、新発40年物の9回債利回りは1bp高い0.58%でそれぞれ取引された。  

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「今晩の米雇用統計次第だが、基本的には米利上げ観測を背景に円安基調が続く。相場の上値が若干重くなるだろうが、売る人がいないので崩れない」と話した。「来週は日銀買いオペと国債入札が交互に実施される展開。日銀の新たな金融政策は国債買い入れが縮小方向に向いているのかもしれないが、目先は大幅な量の縮小もない。取り立てて需給が悪化してイールドカーブが立つようなことは想定していない」と述べた。

  日銀がこの日に実施した今月3回目となる長期国債の買い入れオペ(総額7100億円)の結果によると、残存期間「5年超10年以下」と「10年超25年以下」の応札倍率が前回から低下した。一方、「25年超」は上昇した。

  三井住友アセットマネジメントの深代潤債券運用グループ理事兼副ヘッドは、「グローバルにスティープ化が意識される中で、日銀のスタンスを反映したいわゆる均衡イールドカーブを探る状態だ」と指摘。12日実施の30年債入札については、「超長期債利回りの水準をどういう風に意識していくのかというところ。利回りは0.6%程度がめどになる」と述べた。

取引終了日中高値日中安値前日終値
長期国債先物12月物151円99銭152円08銭151円98銭152円00銭

 

米雇用統計注目

フォード工場で働く労働者

Photographer: Luke Sharrett/Bloomberg

  6日の米国債相場は5営業日連続で下落。米10年物国債利回りは前日比4bp高い1.74%程度で引けた。先週の米週間新規失業保険申請件数が前週比で減少するなど、雇用情勢の改善観測を背景に年内利上げ観測が強まり、売りが優勢となった。7日には米雇用統計が発表される。ブルームバーグがまとめた調査では、9月の非農業部門雇用者数は17万2000人増と、8月からの伸び加速が見込まれている。

  今回の米雇用統計について、メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「20万人近くになれば米利上げ観測が盛り上がり、金利は内外で上昇しすくなる。円安・ドル高もあって国内金利が上昇した場合に、日銀がつぶすのかどうか焦点になる」と指摘。ただ、「投機的な売り浴びせではなくファンダメンタルズを反映した自然な上昇とるので、日銀がオペの増額に転じたりするとは思わない」と述べた。

  一方、バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「米債は利上げをかなり織り込みに行っており、雇用統計が予想を下回って米債が反発する場合の方が警戒される」とみている。

米週間新規失業保険申請件数の記事はこちらをクリックして下さい。

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