OPEC減産合意に伴うサウジの痛み深まる公算-一部加盟国の増産で

  • リビアとナイジェリアの生産回復でサウジの減産負担増える可能性
  • サウジの減産により競合する米国産シェールオイルの生産増加も

石油輸出国機構(OPEC)の原油生産をめぐる合意が実現するためには、サウジアラビアが犠牲を払う必要があることは常に明白だった。世界最大の原油輸出国であるサウジの負担は重くなり続ける可能性がある。

  シティグループによれば、原油生産をOPECが合意した日量3250万-3300万バレルを上限とするには、サウジは例年需要が後退する夏季の終わりの減産を実施すれば済む見込みだ。しかし、スイスのコンサルタント会社ペトロマトリックスの推計によると、ナイジェリアとリビアの生産が回復すれば、サウジはその2倍の量の減産を実施する必要があるかもしれない。米シェール企業も供給の減少分を埋め合わせる用意ができている。

  ペトロマトリックスのマネジングディレクター、オリビエ・ジャコブ氏はスイスのツークから電話インタビューに応じ「現時点で、サウジは季節的な生産変動並みの量を減産するのに前向きな意向を示している。リビアとナイジェリアが除外されれば、合意を履行するのは比較的容易だ。ナイジェリアとリビアの生産分が影響すれば、履行は極めて困難になるだろう」と指摘する。

  OPECの減産合意は世界の原油市場の再均衡を加速させる可能性がある。原油市場の供給過剰は4年目に入り、原油の上値は1バレル=50ドルにとどまっている。これは2年前の半分の水準で、大半のOPEC加盟国にとって財政均衡には低過ぎる。ただ、湾岸アラブ諸国など一部加盟国による供給過剰を抑制する取り組みには、生産が回復途上にあり合意履行は免除されると考えている他の一部加盟国が参加しない恐れがある。
  
原題:Saudis Risk More Pain From OPEC Reversal as Oil Rivals Ramp Up(抜粋)

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