欧州債:総じて下落、ECBが緩和縮小との観測-米当局者発言も注目

5日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて下落。欧州中央銀行(ECB)が緩和策を縮小するとの観測が高まっている。米当局者の利上げに関する発言も注目された。

  みずほインターナショナルの金利ストラテジスト、アントワーヌ・ブーベ氏は、ECBによる資産買い入れのテーパリング(段階的な縮小)が差し迫っているとの見方に懐疑的なものの、これに関する報道が既に供給増で打撃を受けている市場への圧力を増したと指摘した。

  イタリア10年債利回りは6月以来の高水準に達し、同年限のスペイン国債利回りは2週間ぶりに1%を突破した。イタリア経済省は、同国としては期間がこれまでで最も長い50年債の入札で186億ユーロの応札があったことを明らかにした。

  欧州債への売り浴びせは4日午後遅くに始まった。ブルームバーグがECBが恐らく資産購入プログラムの期間終了前に段階的に買い入れを減らす可能性があると報じたことがきっかけになった。

  ブーベ氏は「中銀支援策を疑問視し始めると、市場は動揺する。緩和策が想定されたよりも小さくなることが市場で織り込まれ始めている。周辺国が失うものが最も大きい」と発言。「中銀当局者のタカ派的発言があったほか、イタリアとスペインは依然として供給過剰となっている」とも述べた。

  ロンドン時間午後4時29分現在、イタリア10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.37%。一時は1.38%と、6月30日以来の高水準に達した。同国債(表面利率1.6%、2026年6月償還)価格は0.555下げ102.14。

  スペイン10年債利回りも6bp上げて1.04%と、2週間ぶりの高水準。同国は6日に2026年償還債入札を行う。

  欧州債の指標とされるドイツ10年債も値下がり。同利回りは5bp上昇しマイナス0.01%となった。

  米シカゴ連銀のエバンス総裁はこの日、経済データの改善が続いた場合、12月に利上げされる公算が大きいと発言。これより2日前には米クリーブランド連銀のメスター総裁が利上げの機が熟していると述べていた。

原題:European Bonds Fall as Traders Speculate on Stimulus Prospects(抜粋)

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