10月5日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが対円で7日続伸-指標などで利上げ観測強まる

  5日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが円に対して上昇。3月以降で最長の連続高となった。9月の米非製造業景況指数が約1年ぶりの高水準となり、金融当局が数カ月以内に利上げするとの見方が強まった。

  ドルは対円で7営業日続伸。米経済に力強さの兆しが見られることや金融当局者の発言を受けて、利上げが近づきつつあるとの観測が再燃している。シカゴ連銀のエバンス総裁はこの日、経済データの改善が続けば、年末までに1回の利上げはあり得るとの認識を示した。またリッチモンド連銀のラッカー総裁は、利上げの論拠はあるとの認識をあらためて示した。

  トロント・ドミニオン銀行のシニア為替ストラテジスト、メイゼン・アイサ氏は「12月の米利上げに対する市場の期待はしっかり織り込まれており、金融当局者の発言はそれを維持できるだけの建設的な内容だ」と指摘。「これまでのところ、経済データもその見方の正当性を示している」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.6%高の1ドル=103円50銭。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらず。一時9月21日以来の高水準を付けた。

  ブルームバーグがまとめた先物データによれば、市場に織り込まれる12月までの利上げ確率は64%と、先週初めの51%から上昇している。

  INGグループの外為ストラテジスト、ビラジ・パテル氏(ロンドン在勤)は「ドルは引き続き米利上げ期待に支えられている」とし、「ここ数週間、金融当局からタカ派的な発言が立て続けに出ており、市場が無視できないほどだ」と加えた。

  エバンス総裁は11月にも利上げはあり得るとの認識を示した。またラッカー総裁は「金利をもっと急速に引き上げる強い論拠がある」と述べた。

  米供給管理協会(ISM)が発表した9月の非製造業総合景況指数は57.1と、昨年10月以来の高水準になった。 前月は51.4に下げていた。
原題:Dollar Stages Longest Rally Since March Versus Yen on Fed Wagers(抜粋)

◎米国株:反発、利上げ観測よりも経済成長に注目-輸送や銀行が高い

  5日の米株式相場は3日ぶりに上昇。製造業やサービス業の生産加速を示す経済指標を好感し、買いが優勢になった。経済統計を受けて利上げ観測が強まったものの、住宅建設株や輸送株、銀行株が上昇し、金融引き締めへの懸念を打ち消す格好となった。

  米金融当局者は最近、米経済の底堅さを強調しており、7日発表の雇用統計を受けて、経済は利上げに耐え得るほど強いとの当局の見解が強まる可能性がある。

  ハンティントン・トラストのジョン・オーガスティン最高投資責任者(CIO)はこの日の統計について、経済成長によって5四半期連続の減益決算が終わる兆候を期待している投資家には朗報だと指摘。「来年、金融当局が緩和的な政策を解除する上で裁量が増える可能性がある。中央銀行は現在、ボラティリティの根源となっており、第4四半期もそうした状況が続くとみている」と述べた。  

  S&P500種株価指数は前日比0.4%高の2159.73で終了。ダウ工業株30種平均は112.58ドル(0.6%)上昇して18281.03ドルで終えた。

  12月までの利上げ確率は63%に上昇。利回り曲線のスティープ化から恩恵を受ける銀行株が上げた。ダウ輸送株平均は終値ベースで年初来高値を更新。原油相場が1バレル=50ドルに近づいたため、エネルギー株も高い。

  朝方発表された8月の製造業受注と耐久財受注はともに小幅増加。米供給管理協会(ISM)が3日に発表した9月の製造業総合景況指数は51.5と、前月の49.4から上昇した。同日に発表された9月の米自動車販売はアナリスト予想を上回り、6年にわたる米自動車業界の成長にまだ伸びしろがあることが示された。

  ノーザン・トラストのウェルス・マネジメント部門の最高投資責任者、ケイティ・ニクソン氏は「米経済の基盤は安定しているが、製造業が有意あるいは持続的な加速を示しているわけでは全くない。幸いPMIは50を上回っており、生産活動が縮小していないことを示している」と述べた。  

  原油相場は在庫減少を受けて6月以来の高値に上昇。コノコフィリップスやトランスオーシャンが上げた。一方、ディフェンシブ株は引き続き売られ、通信サービス株は5月以来の安値。公益事業株は過去14年で最長の連続安となった。
原題:U.S. Stock Buyers Look to Growing Economy as Fed Rate Hike Looms(抜粋)

◎米国債:下落、2年債利回り6月来の高水準-統計で利上げ観測

  5日の米国債は下落。2年債利回りは一時6月以来の高水準をつけた。朝方発表された米非製造業景況指数が約1年ぶりの高水準となり、米利上げ観測が高まった。

  米国債利回りは4日続伸。トレーダーが織り込む年内利上げの確率は8月以来の最高に上昇した。米供給管理協会(ISM)が発表した9 月の非製造業総合景況指数は昨年10月以来の高水準になった。前月は下げていた。これを受けてイールドカーブはフラット化した。

  TDセキュリティーズの世界金利戦略責任者プリヤ・ミスラ氏は「ISM統計発表直後の反応を見ると、利回りが上昇し、イールドカーブがフラット化した。いずれも利上げを再度織り込んでいることを示している」と述べ、「非製造業統計は経済の大半が非製造業であることを考えると、より重要な統計だ。第3四半期の景気が堅調であることを示している」と続けた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、2年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.83%。一時は0.85%と、日中では6月3日以来の高水準となった。同年債価格(表面利率0.75%、償還期限2018年9月)は99 27/32。10年債利回りは2bp上昇して1.7%だった。

  ブルームバーグがまとめた先物データによれば、年末までの利上げは約64%が織り込まれている。来月の連邦公開市場委員会(FOMC)で引き上げられる確率は24%となっている。

  JPモルガン・チェースは米10年債利回りが1月以来となる2%台に上昇する可能性があると予想し、ゴールドマン・サックス・グループと同様の見方を示した。

  JPモルガンのストラテジスト、ジェイ・バリー氏らは4日の顧客向けリポートで、「成長見通しの改善が引き続き10-12月(第4四半期)の金利先高観を支える」と分析。「10年債利回りは2%まで上昇する可能性があると考えられる」と記した。

  ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値によると、米労働省が7日に発表する9月の雇用統計では17万4000人の雇用増が見込まれている。前月は15万1000人増だった。

  ゴールドマンのチーフエコノミスト、ジャン・ハッチウス氏は9月27日にブルームバーグ・テレビジョンのインタビューで、「米国が完全雇用にかなり近いことを示唆するデータは数多い。インフレ上昇圧力が生じ始めている」と述べ、「米金融当局が徐々にではあるがこれに対処すると思う」と述べた。

  この日の5年債と30年債の利回り格差は約1.18ポイントに、フラット化した。
原題:U.S. Two-Year Yields Touch Highest Since June on Services Gain(抜粋)

◎NY金:小幅続落、過去3年で最悪の売り浴びせは勢い失速

  5日のニューヨーク金先物相場は小幅続落。前日にほぼ3年ぶりの大幅安を記録した後、相場は落ち着きを取り戻した。ブルームバーグのデータによれば、金連動型上場投資信託(ETF)を通じた保有量は2013年以来の高水準付近となっている。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.1%安の1オンス=1268.60ドルで終了。前日は3.3%の値下がりだった。欧州と米国の金融政策が引き締めの方向に傾斜するとの観測で金の投資妙味が低下、7月につけたピーク以降7.9%下げている。

  トライランド・メタルズで貴金属部門を監督するアダム・フィン氏は、「金強気派はひやりとしたことだろう」と電話取材で指摘。「まだ終わったわけではない。1172ドルに下落するかもしれないが、上昇の動きが中期的に続く可能性はまだある」と述べた。

  銀先物も下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値下がりした。
原題:Wounded Gold Bull Market Steadies After Worst Slump in 3 Years(抜粋)

◎NY原油:大幅反発、50ドルに迫る-米在庫が5週連続で減少

  5日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅反発し、50ドルの節目に迫った。米エネルギー情報局(EIA)の統計で、先週の米原油在庫はアナリストの予想に反して減少したことが明らかになった

  ジョン・ハンコック(ボストン)のシニアマネ ジングディレクター、チップ・ホッジ氏は「原油在庫はこれで5週連続で減少したことになる。市場には非常に大きな支えだ」と指摘。「原油在庫が取り崩されるのは喜ばしい。特にここ最近の水準が高かったことを思えばなおさらだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・イ ンターミディエート(WTI)先物11月限は前日比1.14ドル(2.34%)高い1バレル=49.83ドルで終了。終値ベースで6月29日以来の高値。一時は49.97ドルまで上昇した。ロンドンICEのブレント12月限は99セント(1.9%)上昇の51.86ドル。
原題:Oil Climbs Near $50 After U.S. Stockpiles Decline for Fifth Week(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、7日ぶり下落-ECBの緩和策縮小を懸念

  5日の欧州株式相場は7営業日ぶりに下落。欧州中央銀行(ECB)が金融緩和縮小に向かっているとの懸念が浮上した。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.6%安の342.20で終了。一時は1.2%下げた。ユーロ圏の経済データが再び予想を上回り始めたほか、銀行懸念が和らぎ、前日まで市場には一時的に楽観が戻っていた。だが、量的緩和(QE)を徐々に縮小することが必要だとの非公式のコンセンサスがECB内部で形成されつつあるとブルームバーグ・ニュースが4日報じたことから、こうしたセンチメントが損なわれた。

  バークレイズのウェルスマネジメント部門欧州投資戦略責任者のウィリアム・ホッブス氏(ロンドン在勤)は「このようなニュースにどう反応し、銀行セクターへの圧力がある程度弱まるかを見極めようと、ECBが市場を試しているのかもしれない」と発言。「金融政策が銀行セクターを支えておらず、結局はこれが逆効果をもたらし得ると認識した可能性がある。今後はやや調整局面となるだろう。中銀の金融緩和が相場を支えていたと一部で考えられているためだ」と付け加えた。

  この日発表されたユーロ圏のサービス業と製造業を合わせた9月の総合購買担当者指数(PMI)改定値が8月から低下し、域内経済が勢いを失いつつある状況を示したことも地合いを損ねた。

  ストックス600指数の業種別19指数の中では、公益事業株と旅行関連銘柄、不動産株の下げが目立った。一方、低金利による収益下押し懸念で年初来のパフォーマンスが低調だった銀行株が買われた。イタリアのUBIバンカとポポラーレ・デレミリア・ロマーニャ銀行が大きく上げたほか、ドイツ銀行は5日続伸となった。
原題:European Stocks Slide on Concern ECB to Turn Less Accommodative(抜粋)
  

◎欧州債:総じて下落、ECBが緩和縮小との観測-米当局者発言も注目

  5日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて下落。欧州中央銀行(ECB)が緩和策を縮小するとの観測が高まっている。米当局者の利上げに関する発言も注目された。

  みずほインターナショナルの金利ストラテジスト、アントワーヌ・ブーベ氏は、ECBによる資産買い入れのテーパリング(段階的な縮小)が差し迫っているとの見方に懐疑的なものの、これに関する報道が既に供給増で打撃を受けている市場への圧力を増したと指摘した。

  イタリア10年債利回りは6月以来の高水準に達し、同年限のスペイン国債利回りは2週間ぶりに1%を突破した。イタリア経済省は、同国としては期間がこれまでで最も長い50年債の入札で186億ユーロの応札があったことを明らかにした。

  欧州債への売り浴びせは4日午後遅くに始まった。ブルームバーグがECBが恐らく資産購入プログラムの期間終了前に段階的に買い入れを減らす可能性があると報じたことがきっかけになった。

  ブーベ氏は「中銀支援策を疑問視し始めると、市場は動揺する。緩和策が想定されたよりも小さくなることが市場で織り込まれ始めている。周辺国が失うものが最も大きい」と発言。「中銀当局者のタカ派的発言があったほか、イタリアとスペインは依然として供給過剰となっている」とも述べた。

  ロンドン時間午後4時29分現在、イタリア10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.37%。一時は1.38%と、6月30日以来の高水準に達した。同国債(表面利率1.6%、2026年6月償還)価格は0.555下げ102.14。

  スペイン10年債利回りも6bp上げて1.04%と、2週間ぶりの高水準。同国は6日に2026年償還債入札を行う。

  欧州債の指標とされるドイツ10年債も値下がり。同利回りは5bp上昇しマイナス0.01%となった。

  米シカゴ連銀のエバンス総裁はこの日、経済データの改善が続いた場合、12月に利上げされる公算が大きいと発言。これより2日前には米クリーブランド連銀のメスター総裁が利上げの機が熟していると述べていた。
原題:European Bonds Fall as Traders Speculate on Stimulus Prospects(抜粋)

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