東電HD広瀬社長:債務超過の可能性、廃炉費用の一括計上なら

東京電力ホールディングスの広瀬直己社長は5日、経済産業省で開催された「東京電力改革・1F問題委員会」(東電委員会)で、原発事故を起こした福島第一原子力発電所の追加廃炉費用を一括計上した場合には債務超過に陥る可能性があるとし、制度的な措置を求めた。

  オブザーバーとして参加した広瀬氏は会合後、記者団に対して現在2兆円と見積もっている廃炉費用が大幅に拡大した場合には「債務超過になって倒れてしまう可能性がある」と述べた。現行の会計制度では廃炉などの費用が合理的に見積もれるようになった段階で一括で計上する必要があることから、債務超過のリスクを排除するための制度的な措置を要望した。措置の具体的な内容については言及しなかった。

  東電委員会の委員長を務める伊藤邦雄・一橋大学大学院商学研究科特任教授は会合後に会見し、同委員会が東電の「救済ではなく改革を検討する場」と述べ、「東電の改革や再編の具体的な議論を徹底的に行うべきだ」と話した。また問題となっている廃炉費用については、デブリと呼ばれる溶け落ちて堆積した燃料の取り出し工法の確定して費用の見積もりが可能になる前に制度的な手当てを検討する考えを明らかにした。

  廃炉や賠償など東電が支払うべき費用を国が肩代わりすることには「最後の最後の手段」とし、国費の投入については「全くの未定」と話した。

  債務超過の可能性を懸念する広瀬氏の発言が報じられると、東電HDの株価は一時前日比7.9%安まで下落。株価はその後切り返し、前日比3.3%安の414円で引けた。

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