ECB、QEテーパリングの必要性でコンセンサス形成-当局者

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  • 月額100億ユーロずつ買い入れ減らす案が浮上
  • 現行ペースでの買い入れを延長する可能性も依然排除せず

欧州中央銀行(ECB)は恐らく量的緩和(QE)の期間終了前に段階的に買い入れを減らし、月100億ユーロ(約1兆1500億円)ずつペースを落としていく可能性がある。ユーロ圏の複数の中央銀行当局者が明らかにした。

  機密事項であることから匿名を希望した当局者によると、量的緩和プログラムの終了が決まれば資産買い入れのテーパリング(段階的な縮小)が必要になるとの非公式のコンセンサスがこの1カ月に政策担当者の間で形成されたという。一方で、現時点での終了時期となっている2017年3月以降も月800億ユーロの現行ペースで量的緩和を延長する可能性も依然排除されていない。

ドラギ総裁

Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

  17年3月の期限まで、ECB政策委員会の定例会合は4回を残すのみだ。政策委員会メンバーは4日、政策判断を伴わない会合を開催。その後、週末に開かれる国際通貨基金(IMF)会合に出席するためそれぞれ米ワシントンに向かう。

  ECBは9月に政策の現状維持を決め、債券買い入れの延長の是非をめぐる問題を未解決のままとして以来、投資家の間ではQEプログラム終了の時期や方法をめぐる臆測が広がっている。ECBは「政策委員会ではこのようなテーマを話し合っていない。ドラギ総裁が前回の記者会見や最近の欧州議会での証言で述べた通りだ」と電子メールで回答した。

  ジェフリーズ・インターナショナル(ロンドン)のシニア欧州エコノミスト、マーシェル・アレクサンドロビッチ氏は、「QEは17年3月まで続く予定で、可能性の最も高いのは、その後も月800億ユーロの現行ペースを少なくとも半年続けるシナリオだ」と指摘。「17年の終盤にECBはテーパリングについて検討し18年3月にプログラム縮小を目指すと表明する可能性があるが、これらは仮説的な出口戦略であり、ECBが当面実行する可能性の高いものではない。最終的には、インフレ見通しによって判断が左右されるだろう」と予想した。

  ドラギ総裁はQEを17年3月末まで継続し、必要な場合にはその後も続ける方針を繰り返し表明している。ECBは9月、消費者物価上昇率が18年に平均1.6%に加速するものの、同中銀目標の2%弱の水準を依然下回る見通しを示した。19年の予想は12月に公表される。

  月100億ユーロの買い入れ縮小となれば、13年12月に月100億ドル(現在のレートで約1兆300億円)ずつ債券購入額を減らし始めた米連邦準備制度と同様の戦略になる。ECBの最終決定はユーロ圏の経済見通し次第だが、買い入れ対象資産の不足問題への対応の成否も影響しそうだ。政策委員会は一部債券を買い入れ不適格とする自主ルールの緩和など、QEの調整を検討する作業を複数の委員会に託している。定例会合は10月20日、12月8日、来年1月19日、3月9日に開催される予定。
  
原題:ECB Said to Build Taper Consensus as QE Decision Time Nears (1)(抜粋)

(5段落以降を追加して更新します.)
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