10月4日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、2週間で最大の上げ-年内利上げの観測強まる

  4日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが2週間で最大の上げ。米金融当局者の発言を受け、年内利上げの観測が強まった。

  ドルは主要通貨全てに対して値上がり。リッチモンド連銀のラッカー総裁はこの日、インフレ加速の可能性を阻止するために利上げを強く求めた。またクリーブランド連銀のメスター総裁は3日、米経済では利上げの機が熟していると発言。同日発表された米供給管理協会(ISM)の製造業総合景況指数は活動の拡大を示した。

  カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CIBC)の為替戦略責任者、ジェレミー・ストレッチ氏(ロンドン在勤)は「前日のISM製造業景況指数を受けて米利上げ期待が高まっている」と分析。「今週発表される経済データが引き続き前向きな内容であれば、今後もドル買いが続くだろう」と述べた。

  製造業景況指数の改善もあり、先物市場に織り込まれる12月までの米利上げ確率は61%に上昇している。また今週発表される9月の雇用統計では雇用者数の伸び加速が見込まれている。そうなれば利上げ期待がさらに高まり、ドルの魅力が増す可能性がある。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は午後5時3分現在、前日比約0.6%上昇。ドルは対円で1.2%上げて1ドル=102円90銭と、8月以降で最長の6営業日続伸。

  12月までの米利上げ確率は1週間前から11ポイント上昇。この算出は、利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利が新たな政策金利レンジの中央値になるとの仮定に基づいている。

  ラッカー総裁はこの日、インフレ加速の可能性を阻止するために金利を引き上げるよう求めた。インフレが加速すれば、後になって大幅な利上げを余儀なくされると指摘した。メスター総裁は、米大統領選挙に近い日程ではあるものの11月の連邦公開市場委員会(FOMC)も「ライブ」の会合とみるべきだとの見解をあらためて示した。

  トロント・ドミニオン銀行の北米為替戦略責任者、マーク・マコーミック氏は「大統領選挙に近い日程を考えると、FOMCが11月の利上げを真剣に検討しているとは考えにくいが、メスター総裁は12月利上げの論拠を固めつつあるようだ」と述べた。
原題:Dollar Rises Most in Two Weeks as Wagers for Fed Tightening Rise(抜粋)

◎米国株:続落、連銀総裁のタカ派発言を嫌気-高配当株に売り

  4日の米株式相場は続落。クリーブランド連銀のメスター総裁やリッチモンド連銀のラッカー総裁など、当局者のタカ派発言を嫌気して売りが優勢になった。

  金利先物市場が示唆する12月の利上げ確率は61%と、1週間前から11ポイント上昇している。利上げ確率の高まりで米国債利回りが上昇し、配当利回りの高い株への投資妙味が薄れた。公益事業株は2.2%下落し、5カ月ぶり安値を付けた。下げは8日連続。通信サービス株や不動産株も安い。

  S&P500種株価指数は前日比0.5%安の2150.49で終了。ダウ工業株30種平均は85.40ドル(0.5%)下落して18168.45ドルで終えた。

  ドル上昇はエネルギー株や素材株を圧迫した。一方、債券利回り上昇は銀行株を押し上げた。金利上昇が銀行の利益拡大につながるとの見方が背景にある。

  来週のアルコアを皮切りに決算発表シーズンが始まる。S&P500種構成企業のアナリストの利益見通しは1.5%減となっている。実際にそうなれば6四半期連続の減益となる。

  減益トレンドが続けば、この10月は市場にとって最高の月という統計学的なトレンドに沿えない可能性がある。米選挙をめぐる不透明感で投資家は神経質になっており、10月は売られるという別の側面に注目が集まる可能性もある。

  2000年以降、10月はS&P500種が1%以上動いた営業日が最も多い。歴史が指針となるなら、過去25年の成績は平均で1.9%高と最も高い。

  一方、投資家の不安が強まる月とも言われるのは、1929年と1987年に起こった暴落と密接に関係している。もっと近い例では金融危機の渦中にあった2008年10月には17%下落し、21年ぶりの大幅安となった。これらを特異な例とすれば、第3四半期の決算発表シーズン中に株価は上昇しやすい傾向にある。1991年以降のデータによれば、ハイテク、ヘルスケア、生活必需品はそれぞれ10月に平均で最高の成績を残している。

  インスティネットのエグゼクティブディレクター、フランク・カッペレリ氏は「比較的良い数字を発表すれば、決算後に上昇する傾向がある」と指摘しながらも、月末にかけて上昇する前にS&P500種は主要なテクニカル水準を試すケースが多く、一本調子で上がるわけではないと述べた。97年以降、10月の上昇の70%弱は月末にかけて起こっている。
原題:S&P 500 Falls to Start Month Known for Turbulence, Turnarounds(抜粋)

◎米国債:下落、ECBがQEテーパリングのコンセンサス形成と関係者

  4日の米国債は下落。欧州債の下げに追随した。欧州中央銀行(ECB)は恐らく量的緩和(QE)の期間終了前に段階的に買い入れを減らすと、ブルームバーグがユーロ圏中央銀行の複数の関係者を引用して報じたことが手掛かりだった。

  償還期限の長い米国債を中心に売られた。ブルームバーグの報道によると、機密事項であることから匿名を希望した関係者はこの1カ月に政策担当者の間で、資産買い入れのテーパリング(段階的な縮小)が必要になるとの非公式のコンセンサスが形成されたと述べた。一方で、月800億ユーロの現行ペースで量的緩和を延長する可能性も依然排除されていない。

  BMOキャピタル・マーケッツのアーロン・コーリ氏は「当局者がQE終了を考えていることに市場はショックを受けている」と述べ、「市場参加者はこうした動きを弱気の兆候と受け止め、この日の国債売りを強めた」と続けた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上げて1.69%と、終値ベースで9月20日以来の高水準。同年債(表面利率1.5%、償還2026年8月)価格は98 10/32。

  この日の2年債と30年債の利回り差は1.59ポイントに拡大した。

  ECBは電子メールで「政策委員会はこのようなテーマについて協議したことがない。ドラギ総裁が前回の記者会見や欧州議会での最近の証言で表明した通りだ」と説明した。
原題:Treasuries Fall With Bunds as ECB Said to Build Taper Consensus(抜粋)

◎NY金:1300ドル割れ、6月以来の安値-米利上げを警戒

  4日のニューヨーク金先物相場は続落。ほぼ3年ぶりの大幅安となり、6月以降で初めて1300ドルを割り込んだ。米経済の改善で利上げが早期に実施されるとの警戒が強まった。リッチモンド連銀のラッカー総裁はインフレ加速の可能性を阻止するために利上げを強く求めた。

  ロング・リーフ・トレーディング・グループ(シカゴ)のチーフマーケットストラテジスト、ティム・エバンス氏は電話インタビューで、「ラッカー総裁の発言だけを考慮しても、金がそれに前向きに反応することはない」と指摘。「利上げ観測の一方で、短期的にインフレの兆しが見られず、金にとって非常にネガティブな環境だ」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比3.3%安の1オンス=1269.70ドルで終了。中心限月としては2013年12月以降で最大の下げ。

  銀先物も下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値下がりした。
原題:Gold Drops Below $1,300 to Lowest Since June on Fed Rate Concern(抜粋)

◎NY原油:3カ月ぶり高値から小反落-米在庫増を警戒

  4日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が小反落。一時は3カ月ぶり高値に上昇していたが、5日の在庫統計を控えて売りが優勢となった。ブルームバーグがまとめた調査では、先週の米原油在庫は150万バレル増加したとみられている。

  シティ・フューチャーズ・パースペクティブのエネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は「週間在庫統計に備えたポジショニングだ。原油在庫はわずかに増加したと予想されている」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比12セント(0.25%)安い1バレル=48.69ドルで終了。一時は日中ベースで7月5日以来の高値となる49.13ドルまで上昇していた。ロンドンICEのブレント12月限は2セント下げて50.87ドル。
原題:Oil Slips From Three-Month High as U.S. Stockpiles Seen Rising(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、2週ぶり大幅高-英FTSEは過去最高に接近

  4日の欧州株式相場は約2週間ぶりの大幅高。英国株の指標であるFTSE100指数は過去最高値に接近した。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.8%高の346.10で終了。ここ1年で最長となる6営業続伸を記録した。FTSE100指数は日中の過去最高値を更新し、2015年に付けた終値ベースの最高値まで0.4%未満で引けた。メイ英首相が欧州連合(EU)離脱プロセスの方針を明らかにしたことでポンドが急落し、英輸出株が買われた。

  ユーロ圏の経済データが再び予想を上回り始めたほか、銀行懸念が和らいだことを受け、市場に楽観がゆっくりと戻りつつある。今月には150を超える企業の決算が発表される。

  ノッツ・ストゥッキ(ジュネーブ)のファンドマネジャー、ピエール・ムートン氏は「ポンド安が英国株を支えており、輸出業者の追い風となっている」と発言。「欧州の経済指標はそこそこだ。企業が前四半期の業績を発表する向こう3、4週間が極めて重要だ」と付け加えた。

  ストックス600のほぼ全ての業種別指数が上げた。西欧の主要株価指数もほとんど値上がりした。FTSE100指数は1.3%高で、上げが目立った。国際通貨基金(IMF)はこの日発表した最新の世界経済見通し(WEO)で、今年の英成長率見通しを上方修正した。

  連休明けのドイツではDAX指数が1%上昇。自動車株が買われたほか、ドイツ銀行は1.5%高で、4営業日続伸となった。ルノーとプジョーシトロエングループ(PSA)の上げを手掛かりに、フランスのCAC40指数は1.1%上昇。原油高を背景に石油・ガス銘柄も値上がりした。
原題:Rally Lifts Europe Stocks as FTSE 100 Flirts With All-Time High(抜粋)

◎欧州債:総じて下落、テーパリングの必要性でECBコンセンサスか

  4日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて下落。欧州中央銀行(ECB)が資産購入プログラムの期間終了前に段階的に買い入れを減らす可能性があると伝えられたことが背景にある。

  欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは約1カ月ぶりの大幅上昇となったほか、同年限のイタリア国債利回りは上昇に転じた。機密事項であることから匿名を希望したユーロ圏中央銀行の当局者によると、この1カ月に政策担当者の間で、資産買い入れのテーパリング(段階的な縮小)が必要になるとの非公式のコンセンサスが形成されたという。一方で、月800億ユーロの現行ペースで量的緩和を延長する可能性も依然排除されていない。

  ラボバンク・インターナショナルの金利戦略責任者、リチャード・マクガイア氏(ロンドン在勤)は「ドイツ長期債が売られた」と述べ、「量的緩和(QE)継続の可能性がまだあることやプログラム縮小がすぐに実施される公算が非常に小さいことを考えると、こうした報道を背景にしたベアスティープ化は一過性で条件反射的な反応だと思う」と語った。

  ロンドン時間午後5時現在、ドイツ10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇のマイナス0.054%。一時は2bp下げていた。同国債(ゼロクーポン、2026年8月償還)価格は0.388下げ100.534。2年物利回りはマイナス0.68%でほぼ変わらず。

  イタリア10年債利回りは4bp上げて1.31%。1.23%まで下げる場面もあった。

  ECBは電子メールで「政策委員会はこのようなテーマについて協議したことがない。ドラギ総裁が前回の記者会見や欧州議会での最近の証言で表明した通りだ」と説明した。
原題:European Bonds Decline as ECB Said to Build Tapering Consensus(抜粋)

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