ドルが102円台上昇、米指標改善や日本株高で-ポンドは31年ぶり安値

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  • 一時1ドル=102円40銭までドル高・円安進行、9月21日以来の水準
  • 102円台半ばでは上値が重くなっている-バークレイズ証

4日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が約2週間ぶりとなる1ドル=102円台に上昇。米製造業景況指数の改善を受けた米金利上昇や日本株の続伸に伴うリスクセンチメントの改善を背景に、ドル買い・円売りが優勢となった。一方、英ポンドは対ドルで約31年ぶりの安値を付けた。

  午後3時55分現在のドル・円相場は前日終値比0.7%高の102円37銭。一時は102円40銭と9月21日以来の水準までドル高・円安が進んだ。円は主要16通貨に対して全面安の展開となっている。

  バークレイズ証券の門田真一郎シニア為替・債券ストラジストは、ドル・円相場について、「昨晩の米供給管理協会(ISM)指数が予想より強めに出たのでドル買いが進んだ」と指摘。ただ、「102円台半ばでは上値が重くなっている。大きくレンジを超える状況ではない。米雇用統計を見ながらドル買いが続くのかを見極めたい」とも語った。

  ISMが3日発表した9月の製造業総合景況指数は51.5と、前月の49.4から上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は50.4だった。米金利先物動向に基づきブルームバーグが算出した年内の米利上げ確率は、3日時点で60.9%と前週末の59.3%からやや上昇した。

  IG証券の石川順一シニアFXストラテジストは、「昨日の米ISM指数が良好な内容だったことでドル高となった流れを引き継いでいる。また、国内株が堅調で円売り圧力が強まっている」と説明。ユーロ・円、ポンド・円でも円売りとなっていることが、ドルの上昇を誘発しているとの見方を示した。

  4日の東京株式相場は続伸。日経平均株価は前日比136円98銭(0.8%)高の1万6735円65銭、TOPIXは0.7%高の1340.21で取引を終えた。

  7日には注目の9月の米雇用統計が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想(中央値)によると、非農業部門雇用者数は前月比17万4000人の増加が見込まれている。8月は15万1000人増だった。

  IG証の石川氏は、ドイツ銀行懸念を背景に欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行(BOE)が今後緩和強化に踏み切らざるを得ないとの見方が強まっているとした上で、「米雇用統計が強い数字となれば12月の米利上げが焦点となり、欧州通貨売り・ドル買いが強まる見込み」と指摘。その場合、「国際商品市況や米株の上値が圧迫される要因となる可能性もある」と述べた。

  ポンド・ドル相場は英国の欧州連合(EU)離脱懸念の再燃を背景に、一時1ポンド=1.2770ドルと1985年6月以来の水準までポンド安・ドル高が進行。ユーロ・ドル相場は2営業日ぶりに1ユーロ=1.12ドル台を割り込み、1.1173ドルまで値を切り下げた。

  一方、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)はこの日、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を過去最低の1.5%に据え置くことを決めた。ロウ総裁は就任後初の政策決定会合で政策金利を据え置くと、ブルームバーグが調査したエコノミスト28人全員が予想していた。

  オーストラリア・ドルは一時1豪ドル=0.7654米ドルまで軟化した。

  みずほ証券の山本雅文チーフ為替ストラテジストは、「10月26日の第3四半期の豪消費者物価指数(CPI)伸び率がさらに低下すれば、11月1日の理事会で1.25%へ利下げする可能性があり、十分に織り込まれていないことから豪ドルは下落しよう。他方、インフレ率の持ち直しが確認されると利下げ期待が後退し、豪ドルが上昇しよう」と指摘。「利下げはあるとしても来年2月で、目先は豪ドル高リスクが高まっている」とみている。

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