トランプ氏が所得税逃れ報道を逆手ー「見事」利用の税制を改革できる

  • 「私は税法を自分に有利になるよう合法的に利用した」
  • 95年の巨額損失計上で所得税の支払いを逃れたとNYT紙は報道

米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏は、10年以上にわたって連邦所得税の支払いを免れてきたとの臆測を逆手に取り、税制を「見事に」利用した自分だけがそれを理解し改革できると主張した。

  トランプ氏は3日午後にコロラド州プエブロで開かれた集会で約2000人の聴衆に対し、「私は税法を自分に有利になるよう合法的に利用した」と述べ、「正直言って私はこれらの法律を見事に利用した」と語った。

  同氏の発言は週末の米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)の報道に言及したもの。同紙によると、1995年の所得税申告の際に9億1600万ドル(現在のレートで約930億円)の損失を計上。巨額損失のため20年間所得税の支払いを合法的に免れた可能性があるという。

  民主党の大統領選候補であるヒラリー・クリントン前米国務長官は3日の遊説で企業の説明責任強化と不正行為根絶を目指した提案を説明した際にNYT紙の報道に触れ、トランプ氏を攻撃。大統領に一番ふさわしい理由としてビジネスでの実績を挙げているトランプ氏について、「1年で10億ドル近い損失を出すとはどんな天才なのだろうか」と皮肉った。

  クリントン氏は3日にオハイオ州トリードで開かれた集会で、「トランプ氏は両手を使って米国から奪い、残るわれわれに勘定を持たせた」と指摘した。

  トランプ氏はNYT紙の報道について肯定も否定もしなかったが、税制を有利に扱った自身はそれを改革できると主張して有権者の支持を得ようとする戦略を取ったようだ。「税法の不公平は信じられないほどだ。これは長年私が言及してきたことだ。率直に言って私は税法の大きな恩恵を受けたが、これからはあなた方のために私は働く」と語った。
  

原題:Trump Tries to Turn Scrutiny of Tax Record Into a Campaign Boost(抜粋)

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