債券下落、株高・円安が重し-新枠組み後で初の10年入札は予想上回る

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  • リスクセンチメント改善で債券はグローバルに上値重い-岡三証
  • 長期金利、9月26日以来の高水準マイナス0.055%から水準切り下げ

債券相場は下落。米経済指標の改善を背景とした株式相場の上昇や円安進行が重しとなった。一方、日本銀行が導入した新たな政策枠組みの下で初めての10年国債入札は予想をやや上回り、一時的に買いが優勢となる場面も見られた。

  4日の長期国債先物市場で中心限月12月物は前日比8銭安の152円08銭で取引を開始し、一時151円97銭まで水準を切り下げた。10年債入札結果発表後に152円13銭まで値を戻したが、買いは続かず、結局は6銭安の152円10銭で引けた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より2ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.055%と、9月26日以来の高水準で開始した。その後、入札結果発表を受けてマイナス0.075%まで戻している。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、10年債入札について、「無難に消化された」とし、「事前にだいぶ準備してきたということでいったんは買い戻しが入っている」と説明した。ただ、「円安・株高といった外部環境の流れの中、リスクセンチメントの改善に伴って債券はグローバルに上値が重い」と話した。

  3日の米国債相場は下落。米供給管理協会(ISM)製造業景況指数を受けて、年内の利上げ観測が強まり、2年債利回りは3bp上昇の0.79%と、終値ベースで9月13日以来の高水準を付けた。10年債の利回りは3bp高い1.62%程度に上昇した。

  この日の東京株式市場では日経平均株価が続伸。前日比0.8%高の1万6735円65銭で取引を終えた。一時は150円近く上昇した。ドル・円相場は1ドル=102円台前半と9月21日以来の円安水準となっている。

10年入札結果

  財務省が発表した表面利率0.1%の10年利付国債(344回債)の入札結果によると、最低落札価格が101円57銭と、市場予想の101円56銭を上回った。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は2銭と、前回と同水準。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.82倍と6月以来の高水準となった。

日銀本店

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  今回の10年債入札は、日銀が先月導入した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の下で最初だったことから、市場参加者の関心が高かった。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「日銀が長期金利のマイナス0.1%を許容したくないことは前週末のオペ減額から見て取れる。マイナス0.1%が下限として意識される中、10年債入札もどこまで調整するかが重要だ」と指摘。「前日の入札前取引のマイナス0.075%は高値警戒感がある。マイナス0.05%付近まで調整すれば問題なく消化するのではないか」とみていた。

過去の10年利付国債の入札結果はこちらをクリックして下さい。

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