日本株続伸、米製造業の改善と円安推移を好感-輸出や素材、銀行高い

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  • 9月のISM製造業指数は50超え、市場予想も上回る
  • 東証1部売買代金は低調続く、連日で2兆円大台に届かず

4日の東京株式相場は続伸。米国で製造業景況指数が改善し、世界景気に対する不透明感が後退したほか、為替の円安推移も好感された。自動車や電機、精密機器など輸出株、鉄鋼や化学など素材株中心に上げ、銀行株も高い。

  TOPIXの終値は前日比9.49ポイント(0.7%)高の1340.21、日経平均株価は136円98銭(0.8%)高の1万6735円65銭。続伸はTOPIXが9月21日(3日続伸)、日経平均は同6日以来。

  アセットマネジメントOne・運用本部の柏原延行調査グループ長は、「ISMを含め8月分の米景気指標が悪かったのは、経験則的に季節調整のマジックだったことはあり得る」とし、「米国は少なくとも景気拡大局面が続くとみており、今回のISMはそれを裏付ける数字」との見方を示した。

東証正面

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米供給管理協会(ISM)が3日に発表した9月の製造業総合景況指数は51.5と、前月の49.4から上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想は50.4だった。項目別では、新規受注が55.1と前月の49.1から改善。生産も52.8と前月の49.6から上がった。8月の製造業総合景況指数は半年ぶりに縮小していた。

  野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「ISM製造業は先々景気が悪くなることを示す内容ではなかった」と評価。欧州や中国、日本のマークイット購買担当者指数(PMI)がいずれも50を超える中、米ISMも50を上回り、「世界的に足元の景気の方向は上向きになってきている」と話す。

  この日のドル・円相場は一時1ドル=102円30銭台と、前日の日本株終値時点101円48銭からドル高・円安方向に振れた。金利先物が織り込む12月までの米利上げ確率は59%から61%にやや上昇、ドルが買われやすい状況だった。7日に発表される9月の米雇用統計は、市場予想で非農業部門雇用者数が17万4000人増の見込み。前月は15万1000人増。「米当局者が利上げはデータ次第とする中、債券市場関係者、金利先物が織り込む確率6割以上に米利上げ期待が株式、為替市場参加者の間で高まってきている」と、アセットOneの柏原氏は言う。

  この日は銀行株も終日堅調な動きを見せ、業種別上昇率で2位。欧州金融機関に対する不安がやや一服する中、朝方発表された日本銀行の企業短期経済観測調査(短観)での物価全般の見通しは、1年後が0.6%上昇と6月の前回調査(0.7%上昇)から伸び率が低下し、3年後と5年後も低下した。半面、販売価格見通しは1年後が0.2%上昇、3年後が0.8%上昇と前回調査と同じ。ゴールドマン・サックス証券は、企業の物価見通しは一段と下振れた一方、販売価格見通しはいったん下げ止まったと分析する。野村証の若生氏は、「見通しがデフレ的な方向でないことから、日銀が新しい枠組みを見極めるための時間ができた。慌てずに追加緩和をしなくても良いことは銀行株にプラス」とみていた。

  もっとも、東証1部の売買高は15億6282万株、売買代金は1兆7528億円とそれぞれ前日に比べやや増えたが、代金は連日で2兆円の大台割れ。9月月間の1日当たり平均1兆9830億円も下回る。日本アジア証券グローバル・マーケティング部の清水三津雄次長は、「昨日の日銀短観に見られたように、国内景気はもたついている。上期決算発表でも足元に合わせて企業の想定為替レートは円高方向へ修正され、それによって今期業績がどうなるか不透明。積極的な買い手掛かりに欠ける」と話していた。値上がり銘柄数は1404、値下がりは441。

  • 東証1部33業種は鉄鋼、銀行、精密機器、鉱業、輸送用機器、海運、化学、電機、非鉄金属、証券・商品先物取引など26業種が上昇。電気・ガス、不動産、陸運、空運、食料品、その他製品、パルプ・紙の7業種は下落。

  • 売買代金上位ではトヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループ、小野薬品工業、東京エレクトロン、信越化学工業、JFEホールディングスが高く、ことしのノーベル生理学・医学賞が東京工業大学の大隅良典栄誉教授に贈られることが決まり、細胞の自食作用(オートファジー)関連としてタカラバイオも高い。半面、任天堂やスズキ、ユニー・ファミリーマートホールディングス、住友不動産、実質的な営業増益モメンタムが足元で鈍化したとみられたキユーピーは安い。
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