日銀短観:大企業・製造業DIはプラス6、2期連続で横ばい

更新日時
  • 非製造業もプラス18とほぼ横ばい-中小企業の先行きが悪化
  • 16年度想定為替相場は1ドル107円92銭-円高方向に修正

日本銀行が発表した企業短期経済観測調査(短観、9月調査)の大企業・製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)は2期連続で横ばいとなった。

通勤するビジネスマン(川崎市)

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いたDIは大企業・製造業がプラス6と6月の前回調査と同じだった。非製造業はプラス18と1ポイントと悪化した。ブルームバーグ調査の予想は製造業がプラス7、非製造業がプラス18だった。先行きは製造業がプラス6と横ばいが続き、非製造業はプラス16への悪化を見込んでいる。

  2016年度の大企業・全産業の設備投資計画は前年度比6.3%増と6月調査(6.2%増)から小幅引き上げられた。市場の事前予測(6.5%増)は下回った。中小企業の業況判断DIは、製造業がマイナス3と2ポイント改善。非製造業はプラス1と1ポイント改善した。先行きはそれぞれマイナス5、マイナス2と悪化を見込んでいる。

「鍵は円高」

   ゴールドマン・サックス証券の馬場直彦チーフエコノミストは発表後のリポートで、「中小企業の業況判断は小幅に改善したが、大企業は横ばい圏に止まり、全体としては停滞モード継続と評価すべきだろう」と指摘。「先行きDIも芳しくなく、企業マインドの回復には時間がかかりそうだ」としている。

  為替相場の前提は16年度で1ドル=107円92銭と、前回調査(111円41銭)から円高水準に修正された。短観発表後の円相場は一時1ドル=101円60銭台まで下落したあと、午前10時すぎは101円30銭前後で取引されている。

  みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは発表後のリポートで、短観は「『エースピッチャー不在』の日本経済が『停滞・足踏み』状況にあることをあらためて確認する内容になったと総括される」と指摘。「来年にかけての景気動向で最も大きな鍵を握っているのは、円高の進行度合い」としている。

(第4、6段落にコメントを追加、第2段落の大企業製造業の予想は更新前の記事で訂正済みです.)
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