30日の米国債相場は下落。ドイツ銀行への制裁金が大きく減額されるとの観測が広がり、世界的にリスク志向が戻るなか、米国債には売りが出た。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.59 %。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)価格は99 1/8。

  この日の金融市場では米国債相場が下げた一方で、株式が上昇。ドイツ銀行が米司法省と54億ドル(約5460億円)の支払いで合意する可能性が高いとの報道に反応し、同行の株価は急伸。司法省は当初140億ドルを求めていた。

ドイツ銀行のロゴ(ベルリン支店)
ドイツ銀行のロゴ(ベルリン支店)
Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

  10-12月(第4四半期)の米国債相場については、ウォール街の大手金融機関2社の間で予想が割れている。改善しつつある経済データと海外金融当局の緩和策の効果について、ストラテジストの見方が分かれている。

  ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストは、10年債利回りが年末までに2%に上昇すると予想。インフレと経済成長の見通し改善を理由に挙げている。一方でモルガン・スタンレーは1.25%への利回り低下を予想。世界の緩和的な金融政策と安全資産への需要継続が背景にあると説明した。

  モルガン・スタンレーの世界金利戦略責任者、マシュー・ホーンバック氏は30日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「金融政策は今後もおおむね債券市場に支援的だ」とし、「それが国債市場の利点だ。リスクオフの状況では投資家は国債に向かう」と続けた。

  ブルームバーグがまとめたデータによると、年末の10年債利回りは予想加重平均で1.76%となっている。

  ゴールドマンのチーフエコノミスト、ジャン・ハッチウス氏は27日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、インフレ上昇圧力が生じ始めていると語った。

  ハッチウス氏は「米国が完全雇用にかなり近いことを示唆するデータは数多い。インフレ上昇圧力が生じ始めている」とし、「米金融当局は徐々にではあるが、これに対処すると思う」と述べた。

  同氏はまた、12月の米利上げ確率について65%との見方を示した。ブルームバーグがまとめた先物市場のデータによれば、12月までの利上げ確率は約59%。この算出は、利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利が新たな政策金利レンジの中央値になるとの仮定に基づいている。

原題:Morgan Stanley, Goldman Split on Where Treasuries Will End 2016(抜粋)
Stocks Climb as Treasuries Fall on Deutsche Bank’s Speculation(抜粋)

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