タカタに対し1000億-2000億円規模、スポンサー候補が提示-関係者

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エアバッグ問題を抱えるタカタに対して、出資者(スポンサー)候補から1000億ー2000億円規模の提示があったと、事情に詳しい関係者が明らかにした。意見集約にはまだ調整すべき点が多く残されており、最終的なスポンサー決定には時間がかかるとみられる。

  未公表情報を理由に匿名で話した関係者によると、タカタにインフレータ(膨張装置)を供給しているダイセルと米投資ファンドのベインキャピタルの連合、米投資ファンドのKKR、米自動車部品のフレックス・エヌ・ゲートの3陣営がスポンサー候補として有力とみられている。

タカタのショールーム

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  入札した5陣営は全て、タカタの法的整理を選択肢として挙げているが、エアバッグ最大手のオートリブと中国部品メーカー傘下で米自動車部品のキー・セーフティ・システムズ(KSS)は特に法的整理が必要との姿勢を示したとみられる。

  タカタのスポンサー選定では9月の入札後、タカタと財務アドバイザーの米ラザードがホンダなどの主要自動車メーカーと今週、会合を開いていた。焦点は、法的整理の手法をとるかという点のほか、自動車メーカーが肩代わりしているリコール費用の分担問題などだ。リコール費用は1兆円規模になるとの見方も出ている。関係者によると、タカタは今後、2、3陣営の候補に絞り込み、年内の手続き完了を目指している。

  タカタ、ダイセル、KKRの広報担当、ラザードはコメントを控えた。オートリブの広報担当は憶測に対してコメントしないとした。KSS、フレックス・エヌ・ゲート、ベイン広報担当からは直ちにコメントを得られなかった。

  タカタ製エアバッグの異常破裂では米国を中心に死傷者も出ており、自動車メーカーによる搭載車のリコールが拡大している。ジェフリーズの株式アナリスト、中西孝樹氏によると、リコール問題の費用は1兆3000億円規模に達する可能性がある。米国を中心とした被害者による集団訴訟や当局の制裁などの費用がどこまで膨らむか予想は難しく、タカタ側とスポンサー、自動車メーカーでどのように対応していくのかも焦点となる。

  事情に詳しい関係者によると、ラザードは訴訟問題に対応するためタカタとスポンサー、自動車メーカーが拠出する独自の基金設立も選択肢として挙げたが、別の関係者によると、自動車メーカー側が難色を示して実現に至っていない。スポンサー候補にはリコール費用分担や法的責任対応などについて複数シナリオに基いた支援策の提示が求められていたという。

  タカタの前期(2016年3月期)の連結売上高は7180億円で、そのうち約36%をエアバッグ関連が占める。シートベルトでも高い世界シェアを持ち、ハンドルや自動車内装品も手掛ける。国内外の主要自動車メーカーと取引がある。

  タカタ株は9月30日終値で前日比1.4%安の355円と、年初来で56%の下落となった。

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