シャープ:有機EL供給へ向け米アップルと協議-関係者

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  • 有機ELに574億円投資、18年に試験ライン稼働-発表
  • 本格的な量産に向けたノウハウを蓄積し、生産技術を開発-発表

台湾の鴻海精密工業傘下のシャープは、スマートフォンの次世代ディスプレーとして期待される有機ELの供給へ向け、米アップルと協議している。関係者1人がブルームバーグの取材に匿名を条件に語った。

  関係者によれば、アップルは複数メーカーからの調達を目指しており、実際に納入できるかは商品の信頼性や品質、供給量などによって決まる。有機ELの供給をめぐっては、韓国サムスン電子もアップルと交渉している。有機ELは人気スマートフォン「アイフォーン」のディスプレーに使われる。

  シャープは30日、有機ELの試験生産のため、約574億円を投資すると発表した。発表によれば試験ラインを設置し、2018年4-6月の稼働を目指す。本格的な量産に向けたノウハウの蓄積や生産技術の開発を行うと同時に小規模な生産を行い、実際に顧客に製品を出荷する。三重事業所(三重県多気町)と堺事業所(大阪府堺市)に設備を導入する。

  「アップルは供給側の競争を促し、1社に集中することを避けている。相手がライバルのサムスンならばなおさらだ」とBGCパートナーズの日本株セールス担当マネジャー、アミール・ アンバーザデ氏(シンガポール在勤)は述べた。また「アップルはシャープが有機ELに乗り出すよう、非公式に促してきた」と話した。

  液晶事業の不振などで巨額赤字が続くシャープは、郭台銘(テリー・ゴウ)会長が率いる鴻海の傘下に入った。有機ELは買収発表時の重点事業にも指定され、鴻海から調達した資金のうち、有機ELの技術開発や設備投資に2000億円を使うとしていた。有機ELは、従来の液晶ディスプレーと比較して薄く、鮮やかな色彩を表現することができる。

  ブルームバーグのデータによると、シャープは売り上げの27%をアップルから得ている。シャープ広報担当の植村豊土氏は有機EL供給でアップルと協議しているかについては、回答できないと述べた。アップルの広報担当者の回答は得られていない。

(第4段落にアナリストコメントを追加しました.)
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