ドイツ銀の運命決めるのはこの10人-メルケル、ショイブレ、ドラギ氏

  • ドイツ銀の監査役会会長やベア米司法次官代行らも含まれる
  • ドイツ銀CEOは資本調達について「現時点で問題ではない」と発言

ドイツ銀行が住宅ローン担保証券(RMBS)販売をめぐる調査を決着させる条件として、140億ドル(約1兆4200億円)前後の支払いを米司法省から求められたと発表して以降、同行に対する圧力は強まるばかりだ。

  ドイツ銀の財務をめぐる不安が広がる中で、同行の「プライムブローカレッジ」サービスを利用する約10社のヘッジファンド運用会社が上場デリバティブ(金融派生商品)の保有の一部を他の金融機関に今週移したことが、ブルームバーグ・ニュースが確認した内部文書で明らかになった。

  ドイツ最大の銀行であるドイツ銀は人員削減のほか、利益につながらない顧客との契約打ち切りや一部業務からの撤退に動いている。同行が自力でやっていけると同行自身もドイツ政府も主張しているが、新たに資本を調達せずに複数の司法調査に資金面で対応できるのか、疑問は残る。

  今後の事態の展開に伴い、ドイツ銀の運命を左右することになりそうな10人の名前を次に挙げる。

ベア米司法次官代行

  米司法省のナンバー3であり、ドイツ銀との協議で采配を振る人物。ベア氏はドイツ銀について直接コメントしていないが、住宅証券の調査決着に向けた交渉がなかなか進展しないのは銀行側に責任があると指摘。「不透明感という雲が覆う時間を長引かせているのは、それぞれの金融機関であり、早い段階から協力していた場合に比べて支払額がずっと多くなっている」と語った。

ドイツ銀のジョン・クライアン最高経営責任者(CEO)

  クライアン氏は資産売却と人員削減、配当停止を断行する一方、資本バッファーの増強や採算性の改善に取り組んでいる。今週の独紙ビルトに掲載されたインタビューでは、資本調達について「現時点で問題ではない」と述べ、政府による支援に関心はないと説明した。

ドイツ銀のパウル・アハライトナー監査役会会長

  銀行業界に深い人脈を持つことで知られ、米英の検察当局から厳しい追及を受けた違法行為を前任者らが根絶できない状況を受けて、事態の収拾に当たる人材としてクライアン氏を選んだ。

メルケル独首相

  ドイツ銀への政府支援が行われる場合、2008-09年の金融危機を乗り切ったメルケル首相が最終的な決断を行うことになる。

ショイブレ独財務相

  ドイツ銀を政府が救済する場合には、ショイブレ財務相がその立案と実行の指揮を執る。2月時点では「ドイツ銀について心配していない」と発言。同行の救済プランに関する作業を政府が進めているという独週刊紙ツァイトの報道を財務省は否定したが、ショイブレ氏自身は公のコメントを控えている。

ショイブレ独財務相

Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁

  ドラギ総裁は特定の金融機関の事業整理や分割に先立って関与する可能性が高い。ECBの政策委員会は、銀行監督部門である単一監督メカニズム(SSM)の決定を追認することになるが、このケースでは、銀行が直面する苦境の深刻さと、銀行の解体がユーロ相場や欧州の景気回復に壊滅的な打撃を与えるリスクを比較検討したいと政策担当者は考えるだろう。

  このほか、ヌイSSM議長と単一破綻処理委員会(SRB)のケーニヒ委員長、ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)のフーフェルト長官、ベステアー欧州委員(競争政策担当)もキーパーソンと考えられる。

原題:Ten People Who Will Be Key in Deciding Deutsche Bank’s Future(抜粋)

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