ドイツ銀や米ウェルズFの悪材料続出、巨大銀行の前途に暗雲

  • ドイツ銀向けエクスポージャーを一部ヘッジファンドが縮小
  • コメルツ銀は人員削減、ウェルズFCEOを下院が厳しく追及

グローバル展開する巨大銀行の一部にとって、29日はニューヨーク株式市場で取引開始の鐘が鳴る前から厳しい一日になりそうな気配があったが、悪材料が続出し大西洋の両岸の銀行が打撃を受けるとはほとんど予想されていなかった。

  銀行株は人員削減や不祥事、財務懸念といったニュースで急落し、多くの投資家は終わりの見えない痛手を受けた。発端となったドイツでは、コメルツ銀行が業績てこ入れのための新たな戦略を発表。従業員の2割を削減する計画を明らかにした。ワシントンでは、顧客に無断で口座開設したとされる問題で米銀ウェルズ・ファーゴのジョン・スタンプ最高経営責任者(CEO)を議会が一段と厳しく追及した。

ドイツ銀行本店(フランクフルト)

Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

  さらにドイツでは、一部ヘッジファンドがドイツ銀行向けエクスポージャーの縮小に動き出しているという驚くべき事態が判明、同行は国際金融における最大の懸念材料となっている。また、ウェルズ・ファーゴのスタンプCEOが4時間余りにわたる厳しい質問攻めを受けた下院金融委員会を後にする前、同行が軍人所有の自動車を不正に差し押さえたとして制裁を科されることが明らかになった。

  ドイツ銀へのエクスポージャー、一部ヘッジファンド顧客が減らす

  インベスター・レスポンシビリティー・リサーチ・センター・インスティチュートのエグゼクティブディレクター、ジョン・ルコムニク氏は、「それぞれ独自の難題を抱えているが、これらの銀行で生じている圧倒的な問題は、自らの目標を忘れている点であり、複雑さのために誤りを犯す可能性が高まっている」と指摘した。

  金融危機から8年を経て、世界の銀行は進むべき道筋を手探りで探している。世界の規制当局は銀行をより退屈な公共事業のようにすることを目指しているが、その道のりは厳しい。当局は国際的なポピュリズム(大衆迎合主義)の高まりを受けて銀行に制裁を加え続け、各行は取引高の減少や資本基準の厳格化に対応するため収益確保に奔走している。

  38銘柄で構成されるブルームバーグ欧州銀行・金融サービス指数は今年24%下落した。米銀では18%値下がりしたウェルズ・ファーゴ株主導でKBW銀行指数が4.6%下げている。

原題:From Deutsche Bank to Wells Fargo, a Bad Run for Giant Lenders(抜粋)

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