日本株は反落、欧州金融リスクを警戒-輸出や金融、内需広く売られる

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  • 為替相場は不安定、一時1ドル=100円90銭台の円高場面
  • 東証1部売買代金はかろうじて2兆円乗せ、3日ぶり

30日の東京株式相場は反落。ドイツ銀行の経営問題が欧州金融市場に広がるリスクが警戒され、輸送用機器など輸出株、非鉄金属など素材株、銀行など金融株、電力・ガス株など幅広い業種が売られた。

  TOPIXの終値は前日比20.47ポイント(1.5%)安の1322.78、日経平均株価は243円87銭(1.5%)安の1万6449円84銭。日経平均は15日以来、およそ2週間ぶりの安値水準。

  東京海上日動火災保険・資産運用第2部の桑山祐介課長代理は、ドイツ銀の経営不安が「金融システム全体に波及するのではないかと一部に警戒感がある」と指摘。個別の問題として次第に落ち着く可能性が高いとみるが、現時点では「日米の金融政策会合を終え、材料不足の中で売りのきっかけにされている」と言う。

東証前

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  ブルームバーグ・ニュースが確認した内部文書によると、ドイツ銀のプライムブローカーサービスを利用する約10社のヘッジファンドが保有する上場デリバティブの一部を他社に移した。29日の米国株市場ではドイツ銀株が一時9.1%安と急落。後半に下落基調となったS&P500種株価指数は0.9%安と反落した。

  マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストは、ドイツ銀について「EUの厳しい規制で公的に破綻するまでは救済できず、ドイツ政府も政治的な問題で銀行を簡単に支援できない」とし、こうした状況が投資家の不安感を助長しているとの見方を示す。

  週末の日本株は、海外市場でのリスクオフの流れを受け安く始まり、日経平均は一時285円安まで下げ幅を拡大した。昼休み時間帯に為替が円安方向に振れ、午後前半は下げ渋る場面もあったが、大引けにかけては戻りも鈍かった。きょうのドル・円は午前に一時1ドル=100円90銭台まで円が強含み、正午すぎには101円70銭台まで反転したが、その後は再び円高方向だった。

  また、きょうは日本銀行が当面の長期国債買い入れ運営方針を発表する。東京海上日動の桑山氏は、「21日会合の具体的な中身が出るため、見定めたい動きがある」と指摘。国債買い入れの総量が「減っているイメージで捉えられると円高。長期・超長期の買い入れ額が変わり、イールドカーブが少し立つようになるとポジティブ。何も変わらないと、金融株にネガティブ」との認識を示した。東証1部の売買高は18億1958万株、売買代金は2兆461億円。上昇銘柄数は256、下落は1658。

 

  • 東証1部33業種は電気・ガス、海運、その他金融、パルプ・紙、銀行、非鉄金属、輸送用機器、鉄鋼、証券・商品先物取引、保険など30業種が下落。石油・石炭製品、不動産、鉱業の3業種は上昇。29日のニューヨーク原油先物は1.7%高と続伸していた。

  • 売買代金上位ではトヨタ自動車や楽天、ソフトバンクグループ、ソニー、オリックス、東芝、パナソニック、新日鉄住金、東京電力ホールディングス、クボタが安い。半面、日本曹達や三菱地所、ローム、江崎グリコは高く、英ARM傘下企業とパートナー契約を結んだソフトバンク・テクノロジーは急伸。
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