米国債:上昇、一時の下げから反転-ドイツ銀めぐる懸念で逃避需要

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29日の米国債相場は上昇。一時下げていたが反転した。ドイツ銀行の一部顧客が同行へのエクスポージャーを減らしているとの一部報道が手掛かり。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.56%。

  ブルームバーグ・ニュースは、デリバティブ(金融派生商品)取引をドイツ銀行と決済するファンドの幾つかが、同行に置いている余剰現金やポジションを引き揚げたと報じた。これに反応し、米国債や金、円といった安全資産の需要が強まった。

ドイツ銀行のロゴ(ベルリン)

Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

  コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツのシニアグローバル金利アナリスト、エド・アルハッサイニー氏は「一歩引いて見てみれば、ドイツ銀の支払い能力はまだ重大リスクではないようだ」としながらも、「実際に問題となり始めた場合、事態は非常に急速に進むものだ」と加えた。

  米国債の年初来リターンは5%超。英国の欧州連合(EU)離脱の余波などをめぐる懸念や世界的な成長停滞から安全資産を求める動きが広がった。

  BNPパリバの米金利戦略ディレクター、ティモシー・ハイ氏は「銀行銘柄を中心に株式相場が下げる状況では質への逃避が起きる」とし、「市場では多くのうわさが流れており、安全志向が広がっている」と続けた。

  米金融当局者らは今週、利上げの論拠が強まったとの認識をあらためて示しているが、金融政策に最も敏感な2年債の利回りは9月に入りあまり変化していない。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は28日の議会証言で、大半のメンバーは年内の利上げを見込んでいると説明。カンザスシティー連銀のジョージ総裁は29日、経済専門局CNBCのインタビューで、「今こそ」動くときだとの見解を示した。

  キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャスティン・レデラー氏は「レンジ取引の環境が続いている」とし、「海外の中央銀行が金利を据え置いているためといえるが、緩慢で弱い成長環境における金利の動き方でもある」と加えた。
  
  2年債利回りは2bp低下の0.73%。利回りの動きは今月に入り11bpのレンジにとどまっている。同年債(表面利率0.75%、2018年9月償還)価格は100 1/32。

原題:Treasuries Gain as Deutsche Bank Contagion Fear Fuels Haven Bid(抜粋)
原題:Fedspeak Can’t Jolt 2-Year Notes From Tightest Range Since 2014(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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