欧州株:小幅高、米経済指標の発表で上昇分のほとんどを消す

  • 予想外のOPEC減産合意で石油・ガス銘柄は高値維持
  • 銀行株はまちまち、コメルツ銀行は大幅安

29日の欧州株式市場では指標のストックス欧州600指数が小幅に上昇した。米金融当局が利上げを検討する中で同国の経済指標が景気に対する不安を呼び、欧州株は石油・ガス銘柄主導による序盤の上昇を維持できなかった。

  ストックス欧州600指数は前日比0.15ポイント高の342.72で終了。石油輸出国機構(OPEC)が予想に反して原油減産の合意を成立させたことが石油株を後押しし、指数は一時1.1%上昇したが、引け間際の1時間で上げ幅をほぼ完全に消した。8月の米中古住宅販売成約指数が低調だった一方、アトランタ連銀のロックハート総裁は雇用の最大化と2%付近でのインフレ安定という連邦準備制度の目標達成に近づいているとの認識を示した。

  個別では、ロイヤル・ダッチ・シェルが5.9%高、トタルが2月以来の上げ幅となる4.2%高、BPが4.3%高と、石油銘柄が軒並み急上昇した。石油・ガス銘柄の予株価収益率(PER)は予想ベースで約15倍で、ストックス600指数と比較して1月以降最も割安な水準にあった。

  ロイヤル・ロンドン・アセット・マネジメントの運用者でシェル、BPに投資するデレク・ミッチェル氏は、OPEC合意について「まったく減産を期待していなかったため、不意を突かれた」と述べ、「原油価格に下値サポートができたというメッセージだ。石油市場の供給減少は利益を支え、危ぶまれていた一部の配当維持を後押しするだろう。この減産が長続きしないとの見方が多いのはもっともだが、好材料には違いない」と続けた。

  この日の銀行株はまちまち。クレディ・スイスは1.8%高。住宅ローン担保証券の組成・販売をめぐる問題で、米当局と数週間以内に決着を付ける可能性があるとブルームバーグが報じた。スペインのバンキアは2%高。スペイン政府はバンキアとバンコ・マレ・ノストルムの合併を検討している。ドイツ銀行も1%高と堅調。配当停止と9600人の人員削減を発表したコメルツ銀行は朝方の上昇から下げに転じ、3.1%安で取引を終えた。

原題:European Stocks Fail to Maintain Gains After U.S. Economic Data(抜粋)

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