トクヤマ債は東芝債より妙味、子会社売却で信用力回復-みずほ証

更新日時

マレーシア子会社の売却を発表したトクヤマの社債には、投資妙味があると、みずほ証券とSMBC日興証券は指摘している。巨額損失に見舞われた子会社リスクが切り離され、信用力が向上する割には、同格付けの東芝などと比べ社債利回りが高いからだ。

  トクヤマ債の対国債スプレッド(上乗せ金利)は、マレーシア子会社関連で巨額の特別損失を1月に計上後に急拡大、一時435ベーシスポイント(1bp=0.01%)を付け、28日時点で381bpで推移している。一方、同格付けの東芝債のスプレッドは、トクヤマ債の半分近い199bp。

  多結晶シリコン事業を手掛けるマレーシア子会社は市況悪化で不振に陥り、トクヤマは15年3月期に653億円、16年3月期には1005億円の純損失を計上していた。SMBC日興証券は28日付のリポートで、今回の売却により「課題であった子会社のリスクが分離されるため、信用力評価上ポジティブだ」と指摘した。

  みずほ証券の松本英樹クレジットアナリストは、電話取材で「シャープや東芝のようなハイイールド銘柄と比較したときに投資妙味がある。同格付けの東芝がタイトになっている中で、トクヤマはほぼ横ばいだ」と語った。格付けの低いシャープ債との比較でも「スプレッドは同じ水準だが、シャープとトクヤマの信用力は差がある」との見方を示した。

  格付投資情報センター(R&I)の格付けでは、東芝トクヤマはともに「BBB-」(投資適格の最下位)、シャープは5段階下回る「B」(投機的等級の上から5番目)。シャープ債のスプレッドは、トクヤマ債より39bpだけ高い420bpとなっている。

(チャートを追加して、更新しました.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE