日立、東芝、三菱重:原子燃料事業の統合検討-需要低迷でコスト削減

日立製作所東芝三菱重工業の3社は、それぞれが保有する原子力発電所用の核燃料事業の経営基盤を強化するため、選択肢の一つとして同事業の統合を検討している。2011年の福島第一原子力発電所の事故を受けて原発の安全基準が見直されたことなどから、現在運転できているのは3基にとどまっており燃料需要が低迷していることが背景にある。

  東芝広報担当の大島綾氏は29日、さまざまな可能性の中で3社の燃料子会社の統合も「選択肢の一つ」と述べた。日立製作所の広報担当の森田将孝氏は厳しい事業環境の中で統合や売却なども含め「今後、燃料事業をどうすべきかを検討している」と指摘。三菱重の広報担当の小野玄起氏も、現時点で決まった事実はないとしたうえで「さまざまな可能性を模索している」と話した。

  統合検討の対象となっているのは東芝傘下の米ウェスチングハウス・エレクトリック子会社の原子燃料工業、米ゼネラル・エレクトリックと日立、東芝の合弁会社グローバル・ニュークリア・フュエル、三菱重子会社の三菱原子燃料の3社。3社ともに燃料事業の業績は開示していない。

  日本経済新聞が29日付朝刊で3社が原子燃料事業を17年春に統合する方向で最終調整に入ったと先に報じた。この報道によると3社が3分の1ずつ出資する持ち株会社を新設して燃料子会社3社を傘下に収める案が有力で、将来は1社に統合する方向で検討しているとされている。

  エネルギー関連のコンサルティング会社スキッピングストーンのトム・オサリバン氏は29日、電子メールで、原子燃料事業の統合は「原発の再稼働が想定よりも遅れていることから避けられない」との見方を示した。

  

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